
移住・関係人口マッチングサービス「スマウト」を運営する株式会社カヤック(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役CEO:柳澤大輔、東証グロース:3904、以下「カヤック」)は、登山アプリ「YAMAP」を運営する株式会社ヤマップ(本社:福岡県福岡市、代表取締役CEO:春山慶彦、以下「ヤマップ」)と、2026年9月より業務連携を開始したことをお知らせいたします。
本連携は、2026年度中に本格運用が始まる総務省の「ふるさと住民登録制度」を見据え、国内最大級の移住・関係人口マッチングサービス「スマウト」(登録地域数1,220・ユーザー数約10万人、2026年9月時点。LINEの友だち登録者を含む)と、580万ダウンロードの登山アプリ「YAMAP」がタッグを組む取り組みです。「YAMAP」を通じてすでに地域に足を運んでいる登山者は「関係人口」と親和性の高い層です。こうした登山者を「スマウト」上の求人や体験プロジェクトなど地域の情報とつなぐことで、地域の自然資本を活かした新たな関係人口創出モデルを提案します。
また、両社連携の第一弾として、山岳・自然資源を活かした地域づくりに関心を持つ自治体・関係団体向けの共同オンラインセミナーを2026年10月8日(木)に開催いたします。本セミナーでは、両社と共同で新たな関係人口創出モデルに取り組むパイロット自治体の募集も予定しております。
本連携の狙いは、関係人口の創出に、「すでに地域の山を訪れている人たち」という資源を活かすことです。カヤックは「ふるさと住民登録制度モデル事業」の伴走支援やアプリ実証などの事務局業務を受託しており(※1)、関係人口を「ふるさと住民」として可視化し、担い手不足という社会課題を解決する仕組みづくりを支援しています。その中で、「関係人口の予備軍」の代表ともいえる登山者に着目し、本連携に繋がりました。
※1 カヤック、総務省「ふるさと住民登録制度」モデル自治体の伴走支援・アプリ実証など事務局業務を受託
https://www.kayac.com/news/2026/08/furusatojuumin
【背景のポイント】
1. 担い手不足という全国共通の課題
全国的に人口減少と高齢化が加速するなか、地域の担い手不足が深刻化しています。総務省統計局の「令和7年国勢調査」速報値(2026年5月29日公表)によると、2025年10月時点の総人口は1億2,305万人で、2020年から309万7千人(2.5%)減少し、前回調査(2015〜2020年)の減少率0.7%から大きく拡大しました(※2)。人口戦略会議の分析では、2020年から2050年にかけて若年女性人口が半減する「消滅可能性自治体」は全国744自治体(4割以上)にのぼるとされています(※3)。
※2 総務省統計局「令和7年国勢調査 人口速報集計」2026年5月29日公表
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2025/kekka/pdf/summary.pdf
※3 人口戦略会議「令和6年・地方自治体「持続可能性」分析レポート」2024年4月24日
https://www.hit-north.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/04/01_report-1.pdf
2. 解決策としての「ふるさと住民登録制度」の開始
こうした急激な人口減に伴う地域の衰退を防ぎ、持続可能な地域社会をつくるための国家的施策として、総務省は2026年度からの本格運用を目指し「ふるさと住民登録制度」を推進しています。
住所地以外の地域と継続的に関わる人を「ふるさと住民」として可視化し、地域の担い手確保や経済活性化へつなげる新しい仕組みですが、制度をどう自地域の具体的な施策として活かすかが、今まさに全国の自治体にとって重要な論点となっています。しかし、そうした「ふるさと住民」となる新たな担い手をゼロから募集し、関係性を築いていくことは容易ではありません。
■「ふるさと住民登録制度ナビ」:
https://www.soumu.go.jp/furusatojuumin/
3. 登山者は「関係人口の予備軍」
一方で、国土交通省の調査(※4)によると、地域の産業創出やボランティア活動、まちおこしの企画などに参画する「直接寄与型」の関係人口のうち、関わり先が農山漁村部である層は、その「自然環境」に魅力を感じており、強い移住意向を持っていることが分かっています。つまり、自然(山)を入口とする来訪者も、同様に関係人口や将来の移住予備軍としての親和性が高いと考えられます。
580万ダウンロードの登山アプリ「YAMAP」のユーザーは、自発的にその地域へ足を運び自然を楽しんでいる、まさに「関係人口・ふるさと住民の予備軍」です。実際、その一例として「YAMAP」が実施した地域連携プロジェクトでは、プログラム参加後のアンケート回答者の現地再訪率が100%(※5)を記録するなど、登山者が地域のファンとなり継続的に関わるポテンシャルの高さが示唆されています。しかし、これまでは登山(観光・レジャー)のあとに、その地域と「より深く継続的につながる出口(機会)」が十分ではありませんでした。
「YAMAP」を通じてすでに地域の山を訪れている登山者を、地域との多様な関わりの機会を提供する「スマウト」(出口)へとつなぐことで、関係人口や「ふるさと住民」を生み出す新たなモデルができるという両社の思いが一致し、今回の業務連携に至りました。
※4 国土交通省「地域との関わりについてのアンケート」令和3年3月17日公表
https://www.mlit.go.jp/report/press/kokudoseisaku03_hh_000223.html
※5 YAMAP MAGAZINE「訪問リピート率は100%!?|和歌山県田辺市の関係人口創出事業」(1〜4期参加者アンケート回答者のうち100%が田辺市を再訪、94.7%が関係を継続)
https://yamap.com/magazine/62759
本連携では、「YAMAP」を通じて地域を訪れる登山者に地域の情報を届け(入口)、関心を持った読者を「スマウト」に掲載されている地域のプロジェクトへとつなぐ(出口)ことで、一過性の来訪を継続的な関係人口・ふるさと住民へと育てます。具体的な連携の流れは以下の通りです。
1.「YAMAP」内のユーザー行動ビッグデータから地域に既に訪れている「関係人口予備軍」を抽出(YAMAP)
「YAMAP」が保有するデータから、すでに地域に足を運んだ経験のある登山者を「関係人口予備軍」として抽出します。
2.「関係人口予備軍」に、地域の魅力や課題を届ける(YAMAP)
「YAMAP」アプリ内における登山者向けの発信やメールマガジン、登山メディア「YAMAP MAGAZINE」等を通じて、地域の魅力や現場の課題、担い手活動を紹介。対象の山や地域を訪れる登山者へダイレクトにアプローチします。
3.地域のプロジェクトへ接続する(YAMAP × スマウト)
「YAMAP」が保有するタッチポイント(アプリ、記事等)内に「スマウト」上のプロジェクト(移住、地域企業への就職・副業・複業などの仕事、二地域居住等の暮らし、ボランティアや農泊体験など)への応募リンクを設置し、地域に関心を持った読者をスムーズに誘導します。
4.継続的な関係性を育てる(スマウト)
「スマウト」上で多様なプロジェクト情報の提供や双方向のコミュニケーションを行い、読者の地域への関心をさらに醸成。一回の来訪で終わらせず、継続的に地域に関わる「関係人口・ふるさと住民」へと導きます。
また、第一弾の取り組みとして、以下の内容で自治体向け共同オンラインセミナーを開催します。
■内容
- 第1部|YAMAP:580万ダウンロードのデータで見る"あなたの地域の登山者"と、関係人口予備軍のポテンシャル
- 第2部|スマウト:移住・関係人口の潮流2026 〜地域と関わりたい人の実像〜
- 第3部|YAMAP×スマウト パネルディスカッション:"来ている人"を"関わる人"に変えるには?
- クロージング:共同パイロット自治体の募集・個別相談のご案内
■セミナーで紹介する実証事例
和歌山県田辺市とヤマップが共同で実施する関係人口創出事業「熊野REBORN PROJECT」では、参加者アンケート回答者の現地再訪率が100%、参加後も94.7%が田辺市との関係を継続するなど、成果を上げています(※5)。セミナーでは、この"続く関係人口"を生み出した実践知を、他地域にも応用できる形で解説します。
■登壇者
・ 小川 功毅(面白法人カヤック ちいき資本主義事業部「スマウト」ディレクター/セールス・マーケティング担当)
・ 米谷 太揮(株式会社ヤマップ 共創推進事業部 西日本統括マネージャー/観光・関係人口創出担当)
小川 功毅(面白法人カヤック「スマウト」ディレクター)
ふるさと住民登録制度の開始を見据え、多くの地域が『関わりしろ』を外に開きはじめています。一方で、スマウトを含め、地域の担い手に関する情報に触れるのは、これまで移住や地域づくりに関心の高い方が中心で、その手前の層にどう届けるかが課題でした。すでに地域の山に通い、自然に親しむYAMAPユーザーの皆さんこそ、地域運営に携わっていただくうえで相性のいい方々だと思います。この連携を通じて、移住・関係人口の枠を越えて地域の資源を総動員し、担い手不足の解消、ひいては地域の持続可能性に貢献していきます。
米谷 太揮(株式会社ヤマップ)
YAMAPユーザーをはじめとする登山者の多くは、訪れた山や地域に強い愛着を抱いているものの、それを行動として還元する機会は多くありませんでした。一方で、全国の地域では人口減少に伴う担い手不足が深刻な課題となっています。
スマウトとの連携を通じ、登山という「趣味をきっかけとした地域との接点」から、「地域の担い手」という新たな関わり方を提案していきます。山好き・自然好きだからこそ続く持続的な関係性を育み、地域の課題解決に貢献してまいります。
<参考資料>
◆地域の仕事・暮らし・体験マッチングサービス「スマウト」について
「スマウト」は地域とつながりたい人と、地域の人とをマッチングするスカウト型のWebサービスです。

関わる地域や移住先を決めるポイントは、行政の支援や立地だけではありません。私たちは「人とのつながり」がいちばんの後押しになると考えました。地域の人から「うちに来なよ」と声をかけられると、地域への訪問や移住への一歩を踏み出してくれるかもしれません。2018年6月のサービス開始以来、登録地域数1,220・登録ユーザー約10万人に増加しました(2026年9月時点。LINEの友だち登録者を含む)。
・「移住」や「地域」に興味のあるユーザーができること
地域に興味のある人は、主に2つの機能で地域を知り、つながることができます。1つ目は「プロジェクト」。プロジェクトは、「求人」「暮らし」「空き家」「体験」など、地域のオリジナリティーあふれる切り口で、自治体などの地域が企画・制作し、発信していく情報です。プロジェクトでは、地域おこし協力隊の募集や、お試し住宅、現地ツアーの参加募集、地元の人や移住した先輩とオンラインでお話しする機会の提供までさまざまです。2つ目は「スカウト」です。自分のプロフィールを「スマウト」に登録しておくと、興味のある地域からスカウトが届き、地域の人と直接メッセージのやりとりができるようになります。
・「移住」や「関係人口」を増やしたい地域ができること

一方、地域側には主に4つの機能があります。「プロジェクト」として地域の情報を掲載できるほか、地域に興味を持ってくれた人や相性の良さそうな人を見つけたら「メッセージ機能」や「スカウト機能」で、ダイレクトに双方向のコミュニケーションが可能です。また、地域の活動状況やユーザーからのリアクションをグラフとして可視化したり、公開したプロジェクトへのユーザー属性や関心度を分析したりできるダッシュボード機能や、つながったユーザーの一元管理も可能です。デジタルプラットフォームである本サービスが今後も各地域のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進をサポートしながら、関係人口拡大を促していきます。
・「スマウト」公式サイト https://smout.jp/
株式会社カヤック概要
既成概念にとらわれない発想力・企画力、形にしていく技術力を強みに、ゲームアプリや広告・Webサイト制作を始め、コミュニティ通貨、移住・関係人口促進など最新テクノロジーとアイデアを掛け合わせた新しい体験をユーザーに提供しています。社員の9割がデザイナーやプログラマーなどのクリエイター人材で「つくる人を増やす」を経営理念に多様性を生かしたユニークな人事制度や経営を行なっています。愛称は「面白法人カヤック」。
設立 :2005年1月21日
代表者 :代表取締役 柳澤大輔、貝畑政徳、久場智喜
所在地 :神奈川県鎌倉市御成町11-8
事業内容 :日本的面白コンテンツ事業
URL :
https://www.kayac.com/
◆「YAMAP」について
山を歩きたくなるアプリ。
全国25,000を超える山の情報と、高精度なリアルタイム地図で、気軽な山歩きから本格登山まで安全にサポートするあなただけの相棒。山での体験を記録し、思い出を振り返り、ユーザー同士で共有・共感し合えるコミュニティも充実。累計580万ダウンロードを突破した、国内No.1アプリです。 (2024年10月 利用者数調査 [App Ape調べ] )
URL:
https://yamap.com/
株式会社ヤマップ概要
会社名 株式会社ヤマップ
本社所在地 福岡市博多区博多駅前3-23-20 博多AGビル6F
資本金(資本準備金含む) 1億円
事業概要
1. 登山・アウトドア向け WEB サービス・スマートフォンアプリ「YAMAP」の運営
2. 登山・アウトドア用品のセレクトオンラインストア「YAMAP STORE」の運営
3. 日常もアウトドアも補償「YAMAPアウトドア保険」の販売
4. これからの登山文化をつくるメディア「YAMAP MAGAZINE」の運営
5. 自然特化型のふるさと納税ポータルサイト「YAMAPふるさと納税」の運営
6. 山・自然を活用したコンテンツ開発・コンサルティング・プロモーション 等
URL:
https://corporate.yamap.co.jp/