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逗子で食料支援の輪広がる 食を応援して心豊かに

「CoCoLoの会」代表の吉原千草さん。無料フードコーナーで

「CoCoLoの会」代表の吉原千草さん。無料フードコーナーで

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 JR東逗子駅近くで学習支援などを行っている「CoCoLo(こころ)の会」(逗子市沼間1)が9月、活動スペースの一部に「無料フードコーナー」を設置した。逗子市内では現在、生活困窮者への食料支援の輪が広がっている。

逗子市社会福祉協議会がハロウィーンに向けて子どものいる困窮世帯に届けたお菓子とカボチャなどの野菜

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 「子どもたちがのびのび成長するためには、周りの大人や地域の力が不可欠だと思い、サポートしていただきながら11年がたった。無料フードの発想もそこにつながっている」と話す同会代表の吉原千草さん。「学校に行けない子にとって、CoCoLoの会はお守りのような場所。学校に行けるようになっても何かあればここがあるという居場所。無料フードコーナーも同じで、困ったらここに来れば食べる物は何とかなると思ってほしい」と話す。「本当に困っているかどうかは問わない。誰でも無料で食品を持って帰ってもらっている。口コミで情報が広がって本当に困っている人にも届けば。おなかが満たされたら心も豊かになって、誰かに優しくできるかもしれない」とも。

 同会は、不登校の子どもの支援などこれまでの実績を踏まえて「フードバンクかながわ」に食料を取りに行き、受け渡している。地域住民からの寄付もある。場所を開放するためには戸締りや見守りをするボランティアが必要。現在は月曜10時~17時にフードコーナーを開催している。「当番を受けてくれる人がいれば朝夜にも開催できるので現在ボランティアスタッフを募集している。ワークショップをしながら見守っていただいてもいい」と吉原さん。

 逗子市社会福祉協議会(逗子市沼間)でも2018(平成30)年から定期的に困窮者に向けたフードドライブを行っている。同協議会の地域支援係の三冨淳さんは「家庭で余っている食品を提供いただき、食べ物に困っている家庭や子ども食堂に届ける活動を行ってきた。新型コロナウイルスによる外出自粛で在宅時間が増え、子どものいる家庭が特に長期休みに影響を受けると考え、『子ども応援大作戦』として昨年から取り組んでいる。今回は、規格外の野菜を扱う市内事業者からの支援があり、ハロウィーンに向けてカボチャを含む野菜とお菓子を子どものいる家庭のうち希望者に配布した」と話す。「集まった寄付金で購入させていただいている。夏にはスイカを配布して喜んでもらった」とも。

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