サイボウズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:青野慶久、以下サイボウズ)は、京浜急行電鉄株式会社(本社:神奈川県横浜市、以下 京急電鉄)の「kintone(キントーン)」活用事例を公開しました。京急電鉄では、 SAP S/4HANA* をグループ共通の経理基盤としたことにより取引先マスタの申請・更新業務における入力不備・確認作業の負担・属人化が課題となっていました。そこでkintoneを活用し、申請受付から承認、SAP S/4HANA用ファイル生成、進捗管理までを一元化するアプリを構築。業務負担の軽減や処理時間の削減に加え、現場主導の業務改善や市民開発の拡大にもつなげようとしています。
* SAPが提供するエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)ソフトウェア

京急電鉄でのkintone活用イメージ
kintone導入背景
京急電鉄は、幅広い事業展開に伴い業務基盤の共通化・効率化を図るため、SAP S/4HANAを2022年よりグループ各社に順次導入しましたが、グループ共通の基盤となったことで新たな課題が発生していました。
たとえば、取引先マスタの登録・更新に関する申請を、グループウェアやメールなどでグループ各社から受付・確認後、SAP用ファイルを生成するなど、複雑な手順を要していました。また、申請書の記入漏れや形式不備(半角カナの混入・略称ルール違反など)の発生、最新の対応状況の把握が困難など、申請者・出納担当者双方の業務負荷が増大していました。そこで、マスタ申請の受付からSAP用ファイルの生成までの業務プロセスと処理状況を一元管理するため、画面・項目・プロセスを柔軟に設定でき、豊富なプラグインで複雑な処理にも対応できるkintoneを採用しました。
kintoneによる業務改善とSAPへのファイル連携の実現
京急電鉄では、SAP S/4HANAとkintoneを連携するにあたり、API連携をせず、マスタ申請や承認、データ整形を担うフロントのアプリをkintoneで開発し、SAP所定形式のファイルを介して連携する設計としました。
開発にあたっては、IT部門の伴走のもとプロトタイプを作成し、アジャイル型で改善を繰り返しました。その後、経営戦略室の2名が中心となって開発を進め、わずか3〜4カ月で本番稼働。そのスピード感に対し、経営層からは「こんな短期間でアプリが開発できるのか」と驚きの声が上がったといいます。こうして、大規模なシステム開発に伴うコストを抑えながら、既存のSAP運用を活かした業務改善を実現しています。
申請処理の大幅な効率化
取引先マスタ申請・登録アプリは、2026年2月より本格稼働し、申請内容・対応状況・過去の変更履歴などがkintone上で一元管理されるようになりました。メールや申請ファイルを探す手間がなくなり、記入漏れや入力形式の不備が抑制された結果、申請者・出納担当者双方の負担が軽減。SAPアップロード用ファイルの生成も標準化され、担当者ごとの作業のばらつきや属人化の抑制につながっています。
アプリ導入により目視確認や差し戻しが大幅に減った結果、年間約600時間・約75%の業務時間削減の効果が見込まれます。また、申請者との確認作業やデータ検索、申請者自身の入力時間削減により、さらなる効果も期待できます。
市民開発の拡大と、kintone AIの活用推進へ
今回の成功を受け、京急電鉄では非エンジニアの業務担当者が自らkintoneを活用して業務改善に取り組む市民開発を次のステップに位置づけています。現在検討が進んでいるのは、SAP保守にかかる問い合わせ対応の一元管理を目的としたアプリと、本社における取引先情報の管理・関連事務処理のアプリ化の2テーマです。後者はこれまで複数のツールを組み合わせて特定の担当者が担っており、業務のブラックボックス化が課題となっていました。アプリ化にあたっては業務プロセス全体の棚卸しと整理を同時に行うことで、業務プロセスの可視化と標準化を通じた抜本的な変革につなげることを目指しています。
さらに将来的に見据えているのが、kintone AIの活用です。kintoneに不慣れな担当者にとっても、AIの活用により、市民開発の裾野は一層広がると期待されています。AIの活用で、DXをより迅速かつ低コストで推進できる可能性があると同社は考えており、各事業部門やグループ会社の担当者が業務改善へ踏み出しやすい環境づくりを引き続き推進していく方針です。
京急電鉄「kintone」活用事例
活用事例の詳細については、kintone製品サイトの導入事例ページにてご紹介しています。
https://kintone-sol.cybozu.co.jp/cases/keikyu.html
kintoneとは
東証プライム上場企業の46%を含む、国内で40,000社以上が利用しているサイボウズの業務改善プラットフォームです。ITの知識がなくても自社の業務に合わせたアプリをノーコード・ローコードとAIで作成でき、素早く低コストで業務改善を実行できます。主な機能として「データベース」「コミュニケーション」「プロセス管理」があり、顧客管理、出張申請、業務日報など幅広い用途で活用できるため、現場主導の継続的な業務改善を実現します。
製品サイト:https://kintone.cybozu.co.jp
※商標・著作権表示に関する注記については、こちらをご参照ください。
https://cybozu.co.jp/logotypes/trademark/