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逗子アートフェスティバル 小坪の25Mプールにインスタレーション作品 

「ぼくたちのうたがきこえますか2022 海のほとり美術館」。オープニングパフォーマンスの様子。遠くに江の島が見える

「ぼくたちのうたがきこえますか2022 海のほとり美術館」。オープニングパフォーマンスの様子。遠くに江の島が見える

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 逗子アートフェスティバル(以下、ZAF)プレ企画「ぼくたちのうたがきこえますか2022 海のほとり美術館」が小坪飯島公園プールで5月22日、始まった。

(左から)逗子アートフェスティバルプレ企画「海のほとり美術館」広報の児玉さん、アーティスト松澤有子さん、ZAF共同代表で作品の企画担当、長峰宏治さん

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 作品は材木座海岸近くにある逗子市営の25メートルプール内に作られた、アーティスト松澤有子さんの大型インスタレーション。材料は、市内小学校や制作ボランティアが集めたペットボトルのキャップ、廃棄予定のクリアファイル、逗子の海岸で拾った海洋プラスチックなどを溶かして紡いだ糸、地元漁師が使い終えた漁網を割いたものを手で編んで使っている。

 ZAFでの「ぼくたちのうたがきこえますか」の制作は、2018(平成30)年にJR逗子駅近くのビルの屋上から始まった。松澤さんは「その後、ビルのパチンコ店撤去後の空いたスペース、逗子文化プラザホールと公開場所を変えながら続いてきた。ここ海の近くでは昨年からやりたいと思っていた。風を感じ、作品がたゆたう様子をイメージした」と話す。

 プールの中央には船をモチーフにした作品が表現されている。「もともと海岸で小さなプラスチックの破片を拾った子どもに『宝物見つけたよ』と言われたことから着想した廃棄プラスチックの作品。環境問題の悪者になっているプラスチックだが、見方によっては宝石にも見えた。一方向からの感じ方ではなく、いろいろな考えでものを見られたら」と松澤さん。

 広報の児玉さんは「作品の完成には、逗子海岸での漂着プラスチック拾い、公開制作でのサポート、ワークショップの参加や運営など数えきれないくらいの人に協力していただいた」と言う。「コロナ感染対策もあり、糸にしたものを持ち帰って編んでもらった。友達から友達に糸が渡り、製作現場に来られなくても、いろいろな人が参加してもらえた」とも。

 21日22日のオープニングパフォーマンスでは、松澤さんが作品について書いたストーリーをミュージシャンが曲をつけ、3人のダンサーが表現した。29日のキッズデーでは、作曲者・中川ひろたかさんが子どもバージョンにしたものを披露する。

 観覧者はプールのヘリから、あるいはビニールボートに乗り込み、水面を流れながら作品を鑑賞する。富士山や江の島などの眺望とアート作品を一体にして味わうこともできる。

 開催時間は、平日=11時~16時、土曜・日曜=10時~16時30分。観覧料は500円(中学生以下無料、小学生以下は保護者同伴)。6月5日まで(雨天中止)。

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