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逗子郵便局が120周年、明治時代の制服で窓口対応やお礼状配達

120周年を迎えた逗子郵便局の局員が明治時代の制服を着て窓口対応(提供=逗子郵便局)

120周年を迎えた逗子郵便局の局員が明治時代の制服を着て窓口対応(提供=逗子郵便局)

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逗子郵便局(逗子市逗子6)が3月10日、120周年を迎えた。

明治初期の制服姿の局員から6年生へ文具を受け取った私立聖マリア小学校の教頭、中田康裕さん

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 JR逗子駅から逗子海岸へ向かう銀座商店街にある同郵便局は1901(明治34)年3月10日、「逗子郵便受取所」として神奈川県内61番目に開設され、その後、1904(明治37)年12月20日に「逗子郵便局」となる。

 100周年の際は、炊き立て赤飯や花鉢を各100人に配布したり、局舎前で私立聖マリア幼稚園の園児50人が鍵盤ハーモニカで演奏をしてお祝いをしたりしたが、今回は新型コロナウイルス感染予防のため、人が集まってしまうようなイベントは避け、10日当日に来局した人先着120人に花の種をプレゼント。明治時代の制服を着て、窓口対応もした。

 局舎のほぼ向かいで創業し、来年120周年を迎える「スーパーマーケット スズキヤ」(本社=逗子市逗子6)と、現在、局舎向かいにある「こだわりの道具と雑貨の店 紡氣(つむぎ)」に、明治時代の配達員の制服で感謝状を、最寄りの私立聖マリア小学校には卒業生に向け、文具を届けた。

 感謝状を受け取った「スーパーマーケット スズキヤ」社長の中村洋子さんは「モダンな制服。襟(えり)とズボン横に入った赤い線というデザインは今でもおしゃれに見える」と驚き、「物心がついた時にはいつも斜め前に郵便局があった。先日、お客さまから心のこもった手紙をいただき、お礼の返信をしたら、『春の知らせです』とミモザの花と一緒にまたお手紙が届いた。SNSが発達した現代でも、手紙は思いも一緒に伝達してくれる大切なもの」と逗子郵便局長、瀧田光次さんに伝えた。

 窓口営業部長の安藤歩沙美さんは「局長の部屋にたった1枚だけあった100周年の時の『逗子郵便局だより』を偶然見つけ、120周年だと分かった」と話し、「コロナの感染予防で限られたイベントになったが、市内の『今も昔も写真展』も商店街の方に話を聞きに行くと昔の逗子のいろいろなことを教えてくださり、興味深かった。窓口では制服が違うことに気づいておめでとうと言ってくださる方も多く、うれしかった」と笑みをこぼす。

 昭和時代の郵便局舎を表紙にした「逗子郵便局だより」特別号を3月11日から配布する。

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