リリース発行企業:モビルス株式会社
コンタクトセンター向けCXソリューションを開発・提供するモビルス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:石井 智宏、以下、モビルス)は、株式会社横浜銀行(本社:神奈川県横浜市、代表取締役頭取:片岡 達也、以下、横浜銀行)が、ローンに関する証明書の発行申請を電話で自動受付するサービスを新設し、受付業務にモビルスの生成AIを活用した「MOBI VOICE(モビボイス(R))」のAIエージェント型ボイスボットを導入したことをお知らせします。
「MOBI VOICE(モビボイス(R))」のAIエージェント型ボイスボットは、生成AIを活用したワークフロー型のAIエージェントで、顧客の話し方や状況に応じて自然な対話を展開します。顧客の依頼の意図をくみ取って用件を深掘り・特定することで、より人に近い応対をします。
本取り組みにより、横浜銀行は、年末の繁忙期には問い合わせが集中する証明書発行申請の電話受付を、自動化しました。また、住宅ローン年末残高証明書といった一部の証明書の発行申請では、オペレーターによる折り返し確認をすることなく、受付を完了した割合が約9割に達しました。さらに、顧客からの発行依頼書が必要な発行手続きにおいて、ボイスボット上での「口頭受付」による運用を構築しました。これにより、顧客と銀行間の郵送工程が解消され、従来は、数日から1週間程度要していた発送までの期間を最短当日に短縮することが可能となりました。年間の削減時間は、電話応対で約175時間、顧客へ発送する発行依頼書の郵送作業で約270時間と、合計約445時間の削減を見込んでいます。
今後、横浜銀行ではよくある質問(FAQ)やデータベースとの連携、高齢者に寄り添う対応の強化も視野に入れ、「一度の電話で手続きが完結する」体制を構築し、更なる顧客利便性の向上と事務の完全自動化を目指します。

■ 背景
企業の労働力不足が深刻化しています。2023年4月に公表された国立社会保障・人口問題研究所の推計によると※1、生産年齢人口(15~64歳)は1995年の8,726万人をピークに減少へ転じ、2020年には7,509万人まで減少しました。さらに、2050年には5,540万人まで減少すると見込まれており、今後も長期的な減少が続くと予測されています。

こうした社会情勢の中、金融機関のコンタクトセンターにおいては、人材確保の難易度が一層高まっています。正確かつ丁寧な応対に加え、金融業務の専門知識や厳格なコンプライアンス対応、といった高度なスキルも求められるため、採用後の育成にも多大な時間と負荷がかかります。限られた人材の中で応対品質を維持しながら、安定した運営を実現することは、金融業界全体の重要な経営課題となっています。
横浜銀行においても、住宅ローン年末残高証明書などの各種証明書の発行業務における効率化が急がれていました※2。特に、年末調整や確定申告の申請に使用される住宅ローン年末残高証明書は、年末に向けて再発行の依頼が集中します。ピーク時には、オペレーターの対応が追いつかず電話がつながらない「あふれ呼」の発生が課題となっていました。
さらに郵送による事務手続きも業務の負担になっていました。証明書によっては発行手数料がかかるため、銀行が顧客へ発送依頼書を送付し、顧客が銀行へ発行依頼書を返送する工程を設けていました※3。この工程は、顧客にとって手間や待ち時間を増大させるだけでなく、郵送手続きを行う行員の業務負荷を高める要因となっていました。
このような背景から、横浜銀行は、課題解決と利便性向上、業務効率化を目的に、ローンに関する証明書の発行申請を対象とした電話自動応答サービスの窓口を新設しました。受付業務には、より人に近い自然な応対と一人ひとり異なる顧客状況に応じた正確なヒアリングを行う、「MOBI VOICE(モビボイス(R))」のAIエージェント型ボイスボットを導入し、2025年10月より自動応答運用を開始しました。2026年5月現在、6つの証明書について、自動で発行受付を行っています※4。
※1 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計) 結果の概要」
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp2023_gaiyou.pdf
※2 本取り組みは一部店舗のみの実施です。各種証明書の再発行や発行の申請方法は、証明書によって異なります。詳細は横浜銀行ウェブサイト、融資取扱店舗のページにてご確認ください。
※3 対象の証明書は、残高証明書、借入金利息証明書、返済予定表、融資取引明細表です。
※4 電話自動応答サービスで発行申請を受け付ける証明書は、年末に再発行の問い合わせが集中する住宅ローン年末残高証明書、通年で発行申請を受け付ける返済予定表、融資取引明細表、借入金利息証明書、残高証明書、完済証明書の6つです(2026年5月現在)。
■ 導入の概要
横浜銀行は、住宅ローン年末残高証明書といったローンに関する証明書発行を電話で受け付ける窓口に、「MOBI VOICE(モビボイス(R))」のAIエージェント型ボイスボットを導入しました。
これにより、住宅ローンなどを利用する顧客が、年末調整に必要な証明書や取引の明細を発行したいときに、電話で申請できる仕組みが整備されました。AIエージェント型ボイスボットは、顧客が支店名を言い間違えたり、曖昧な発話表現をしたりしても、生成AIが会話の「文脈」を理解し、正しい情報を推測して確認します。
従来、オペレーターが電話応対していた受付業務も、AIエージェント型ボイスボットで最後まで完結できるようになり、折り返し電話や一部の書類のやり取りが大幅に削減されました。
AIエージェント型ボイスボットの聞き取りイメージ



■ 導入の成果
一部の証明書の発行手続きにおいて電話受付の約9割が折り返し不要に。年間の削減時間は約175時間と試算。オペレーターの心理的負担も軽減
住宅ローン年末残高証明書などの一部の証明書の発行手続きにおいて、電話受付の約9割がAIエージェント型ボイスボットのみで完結できるようになりました。これにより、これまでオペレーターが行っていた内容確認の折り返し電話にかかる時間を、4カ月間で約65時間を削減しました。年間で約175時間削減できる見通しです。AIエージェント型ボイスボットが正確に聞き取りを行うため、顧客は電話で手続きを完了できるようになりました。オペレーターにとっては、電話が鳴り続ける状態が解消されたことで心理的負荷が軽減され、安心して業務に従事できるようになりました。
各種証明書の発行までの時間を短縮し、最短当日発行で利便性向上
各種証明書の中には、顧客から発行依頼書を受理した後に発行するものもあり、顧客の手元に書類が届くまで数日を要していました。今回、AIエージェントによるきめ細かな対応ができるようになったため、最短で電話を受けた当日に証明書を発行できるようになり、サービス品質が改善されました。顧客と銀行との間での発行依頼書のやり取りの手間が削減されたことにより、利便性の向上につながっています。
書類の郵送や事務作業に伴う業務で年間約270時間の削減を見込む
AIエージェント型ボイスボットが一定のルールで受付を行い、業務が平準化され、従来発生していた郵送業務が削減されたことで、行員の負荷が軽減されました。封入や発送作業に充てていた時間を4カ月で約90時間を削減しており、約270時間削減できる計算です。また、AIエージェント型ボイスボットが精度高く支店名や住所を修正するほか、存在しない支店名を顧客が回答した際に正しい支店の候補を提示するため、オペレーターの修正作業が軽減され、作業支援につながっています。
繁忙期の電話応対時間を短縮し、専門業務に集中できる環境へ
繁忙期における担当者の電話応対時間が短縮され、本来注力すべき専門業務に集中できる環境が整備されました。削減された時間は、より専門的な相談業務など、人にしかできない付加価値の高いサービスへ充てられます。AI受付でヒアリング項目が固定されたことで、業務が「平準化」されました。従来の有人対応では当日中に至急で対応していた業務も、顧客の利便性を損なわないことを前提に翌日対応するといった時間的な区切りが可能になり、オペレーターを含む職員の働き方が改善されました。

■ 今後の展望
横浜銀行は、今後、Webサイト上の「よくある質問」の知識をAIに組み込み、電話での質問にAIエージェント型ボイスボットが直接答えたり、担当者からの折り返し予約を自動で受け付けたりする機能の導入を計画しています。あわせて、高齢の顧客に寄り添う対応の強化も検討しています。具体的には、電話番号を分割して聞き取ったり、顧客のペースに合わせてAIが返答したりする機能を取り入れ、顧客に寄り添う対応を実現します。
将来的には、銀行内のデータベースとAIを直接連携させ、顧客が話した内容を自動で照合し、事務処理までを全自動で行う仕組みの構築を目指します。このAIエージェント型ボイスボットの活用範囲を順次拡大し、顧客を待たせない「電話一本で銀行手続きが完結する」体制構築の検討を進めます。
モビルスは、今後も「MOBI VOICE」をはじめとするCXソリューションやCXコンサルティングの提供を通して、横浜銀行が目指す業務の効率化とより一層のCX向上に貢献してまいります。
■ 事務サービス部 融資・外為G 福島さま のコメント

生成AIによる対話の柔軟性は非常に高く、お客さまが登録にない支店名を発話された際に自動で補正するなど、必要な情報が明確に文字化されるため、後続の事務作業が非常にスムーズになりました。また、モビルスの担当者さまについては、単なるシステムの導入にとどまらず、生成AIの専門家として、高齢の方にも寄り添うような温かみのある応対設定など、現場のニーズに即した微調整を行ってくれるサポート体制も大変心強いと感じています。今後は、お客さまの曖昧なニーズ表現をAIエージェント型ボイスボットが汲み取り、適切な担当へ振り分けるなど、さらなる利便性向上を追求していきたいと考えています。
【横浜銀行への導入インタビューはこちら:https://mobilus.co.jp/case/yokohamabank_aiagent】
■ 「MOBI VOICE」AIエージェント型ボイスボットについて
「MOBI VOICE(モビボイス(R))」のAIエージェント型ボイスボットは、生成AIを活用したワークフロー型のAIエージェントボイスボットです。利用者の話し方や状況に応じて、まるで人のように自然な対話を展開します。従来の自動応答では難しかった曖昧な表現の意図をくみ取り、必要な情報を深掘りして正確に特定し、一人ひとり異なる利用者の話し方や状況に応じて寄り添いながら会話を展開し、受付手続きを完了させます。
ピーク時のあふれ呼対応や24時間/365日稼働することでCX向上に貢献します。オペレーション支援AI「MooA(R)(ムーア)」と連携することで対応内容を要約し、そのまま顧客管理システム(CRM)などに要約データを流すことで後処理業務(ACW)の削減も可能です。コンタクトセンター(コールセンター)の応答率の向上、オペレーターの業務効率化を実現します。
サービスURL:https://mobilus.co.jp/service/voice
■ 株式会社横浜銀行について
名称: 株式会社 横浜銀行
代表者: 代表取締役頭取 片岡 達也
創立:1920年12月
本店所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目1番1号
公式HP:https://www.boy.co.jp/
■ モビルス株式会社について
モビルスは、クライアントの顧客のつまずきや課題へ先回りしたCX(顧客体験)のブランディング設計を行い、企業価値と経営収益向上へ貢献する会社です。そのために、新しいテクノロジーを取り込んだオペレーション支援生成AIサービス 「MooA(R)(ムーア)」 や、顧客コミュニケーションのノンボイス化とデジタル化を推進する有人チャットやボイスボットなどのSaaSソリューション「モビシリーズ」の開発・提供を行っており、モビシリーズは500社以上に導入されています。モビルスでは、「すべてのビジネスに、一歩先行くCXを。」をミッションに掲げ、テクノロジーによる企業のCX向上を目的に「CX-Branding Tech. Lab(https://mobilus.co.jp/lab/)」を運営しており、調査レポート、セミナー開催、登壇、実証実験を通した研究開発などを企画・発信しています。
会社名:モビルス株式会社
代表者:代表取締役社長 石井 智宏
所在地:東京都品川区東五反田2丁目22番9号 住友不動産大崎ツインビル西館9階
設立:2011年9月
上場市場:東京証券取引所 グロース市場(証券コード:4370)
事業内容:コンタクトセンター向けSaaSプロダクト(モビシリーズ)などのCXソリューションの提供
公式HP:https://mobilus.co.jp