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逗子・小坪漁港で養殖中「キャベツウニ」 順調に育つ

新しく作った水槽で育つ「キャベツウニ」。出荷まで1カ月切る

新しく作った水槽で育つ「キャベツウニ」。出荷まで1カ月切る

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 小坪漁業協同組合(逗子市)と合同会社こつぼ(同)が昨年から取り組んでいる陸上養殖のムラサキウニ「キャベツウニ」が今月末の出荷に向け、順調に育っている。

ムラサキウニに細長く切ったキャベツを与える漁師の座間太一さん

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 「キャベツウニ」は、磯焼けで痩せたムラサキウニにキャベツを餌として与え育てる養殖ウニ。昨年は1トンたるなどを水槽として利用したが、たるの他に今年は固定の水槽を6つ作り、配管の仕組みも人手を掛けないよう工夫した。4月16日、個数も昨年の約3倍4000個でスタートした。

 キャベツは今年も地元のスーパーマーケット「スズキヤ」(逗子市逗子)が、売り場に置く際に外すキャベツの葉を提供。漁師の座間太一さんと益子和男さんが餌やりやふんの掃除、死骸の取り出しなどほぼ毎日、ウニを見守る。ウニが食べやすいようにキャベツを細長く切る作業も個数が増えた分、作業も増えた。

 座間さんは「よく食べている。2~3日に1回キャベツをあげている。元気なウニは壁を登って水面に浮くキャベツを食べるが、その下から登ってくるウニがそのウニを押し上げて水中に出してしまい、押されたウニは死んでしまうこともある」と話す。「ただ、今年は死んでしまったウニを利用して工芸品などを作る企画も始まった。トゲを利用したいという連絡もある」とも。

 水温を測り、個数を確認し、記録している益子さんは「神奈川県水産技術センターの指導を受けながら、水槽の環境をいろいろ調節しているが、水槽によって、また日によって死滅する数も違う。生育が安定してくるといいのだが」と気をもむ。

 水槽には海水を引き込んでいる。海水温25度の日が続くと産卵してしまうため、産卵する直前に出荷する。6月末頃を予定しているという。

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