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「スポGOMI」活動に文部科学大臣表彰科学技術賞 代表者が葉山町長表敬訪問

(左から)山梨崇仁葉山町長、「ソーシャルスポーツイニシアチブ」代表の馬見塚健一さん、町教育委員会教育長の稲垣一郎さん(提供=葉山町)

(左から)山梨崇仁葉山町長、「ソーシャルスポーツイニシアチブ」代表の馬見塚健一さん、町教育委員会教育長の稲垣一郎さん(提供=葉山町)

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 一般社団法人「ソーシャルスポーツイニシアチブ」(東京都港区)の運営する「スポGOMI」活動が4月14日、文部科学大臣表彰科学技術賞を受けた。同団体代表の馬見塚健一さん(葉山在住)が5月28日、葉山町長を表敬訪問し受賞の喜びを報告した。

文部科学大臣表彰科学技術賞の賞状

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 チームを組んで制限時間内に定められたエリアで拾ったごみの量と質でポイントを競い合う「スポGOMI」は2008(平成20)年5月、東京・渋谷で第1回大会を開催した。その後、国内外で約1000大会を開いている。

 馬見塚さんは「横浜に住んでいた2007(平成19)年、観光スポットを走りながらごみの多さが気になり拾い始めたことがきっかけ。実績を重ねてきたことで、ごみ拾いにスポーツのエッセンスを加え、社会奉仕活動を競技へと変換させた日本発祥の新しいスポーツだと認めてもらえるようになった」と話す。

 「最初は環境問題を遊び半分でするものではないなどとの声もあり、悔しい思いをした。認めてもらうためには数値化する必要があると考え、大阪経済大学人間科学部と国立環境研究所に加わってもらい、持続発展教育の観点からスポGOMIの実績を分析した。それが今回の受賞につながった」と馬見塚さん。

 受賞理由は「世界で最も地球にやさしいスポーツ スポGOMIの普及啓発」という。馬見塚さんは「運動効果と環境教育の視点からスポGOMIが評価された。教育価値向上に寄与する重要な取組みであり、SDGs達成の鍵になる可能性があるとの評もいただいた。今後はアカデミックな取り組みとして小中学校にも広めていけたら」と期待を寄せる。

 2016(平成28)年に葉山へ移住した馬見塚さんは「菊水亭」(葉山町堀内)店主で葉山元町商店会会長の高木康之さんと知り合う。髙木さんらの呼び掛けで森戸海岸では年に一度、商店会主催でスポGOMI大会が開かれるようになった。馬見塚さんは「森戸の大会は子どもから高齢者まで自分のこととして楽しんで取り組んでいて、私たちが目指す理想の大会。閉会式では初めて涙ぐんでしまうほどうれしかった。昨年は開催を控えたが、今年は感染対策しながら開催できたら」と話す。

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