自転車イベント「Velo Marche(ベロ マルシェ) 逗子・葉山」が11月30日、亀岡八幡宮境内で初開催される。主催は、自転車店「しまむらサイクル」(逗子市逗子5)と「葉山自転車市場」(葉山町堀内)。
2013(平成25)年にビンテージバイク専門店「葉山自転車市場」をオープンした店主の門脇大作さんは自転車で走ることが好きで、平日はほぼ毎日2~3時間は乗るという。今年のビンテージロードバイクイベント「エロイカ・ジャパン」には1900 年初頭の自転車で出場し、160 キロを日本人ベストタイムで完走した。「しまむらサイクルは、中学生の時に自転車を買って以来約30年の付き合い。湘南や三浦半島は自転車に乗っている人、走りに来る人が多い反面、都内のような自転車のイベントがないため、昨年ごろからしまむらさんと一緒に何かやりたいと話していた」と門脇さん。「単に物販だけのイベントではないことから、『スチール&ヴィンテージ自転車文化交流』と副題を付けた。一般の人にもアルミではなく、スチール製の自転車の良さを見て、知ってもらいたい」と話す。
当日は、自転車関連の店や自転車を趣味としている団体など約20組が出店する。ビンテージバイクやパーツの情報交換・物販、スチールバイクやミニベロスポーツの試乗会も行う。
「しまむらサイクル」スポーツバイク担当者の西野栄浩さんは「今注目のE-Bikeに乗ってみたいという声も多いため準備した。この機会にたくさんの人に楽しんでもらいたい」と来場を呼び掛ける。
会場には50センチ×50センチ区画の無料出店スペースも用意。門脇さんは「フランスの蚤(のみ)の市のような、例えば道端でパイプをくわえたおじさんが、広げたハンカチ1枚の上で古い蛇口やペタンクの駒を売っているような光景をイメージしたスペース。どんな人が何人位来るか想像できないチャレンジ企画だが、この区画の広さなら自転車でも持ってこられる量で充分。どんな出店をしてもらえるか楽しみ」と期待を寄せる。
創業1910(明治43)年の「しまむらサイクル」3代目社長の島村満壽夫さんと妻の京子さんは「自転車はもともと丈夫なスチールで作られてきた。部品も進化していないから交換すれば明治時代の自転車も問題なく乗れる。物を大切にしようとする今の時代に合っている。おじいさんやお父さんが乗っていた自転車がそのままになっていたら修理して甦らせ、乗ってもらいたい。そういう自転車の継承の文化も伝えたい」と笑顔を見せる。
開催時間は10時30分~16時、入場無料。