ファッションのコンセプトショップ「Fashion Center JARI(ジャリ)」(逗子市逗子7、TEL 046-845-6330)が8月9日、池田通りにオープンして1カ月がたった。店舗面積は約45平方メートル。
店長の森本敏弘さんはアパレルの仕事で世界各地を回っていた際に、メキシコに魅かれ、2010(平成22)年、都内下北沢(世田谷区)でレディスアパレルショップ&メキシコ雑貨店を始めた。現在も週の半分は下北沢に通う。逗子の店は2店舗目。
「メキシコは光と闇が混在する場所で、その境界線が緩く、ほかの国では味わったことのない違和感を覚えたが、その違和感がたまらなかった。貧富の差も大きく、その日その日を楽しもうという気風から本当に大切なことが見えてきた。そういう文化や雑貨を日本で紹介したいと思った。今でも年に2回はメキシコに行く」と森本さん。
4年前に妻の住む逗子に移住した。不動産店「純粋リアルエステート」(逗子市逗子2)社長の原伸一郎さんらと共に、地域と縁をつくる場所を展開したいと考え、アパレルや音楽に共通項のある仲間5人でオープンした。
オリジナルのアパレルや古着、レコード、本、インテリア雑貨などを置く。森本さんは「オーディオでレコードもかけられる。音楽のある居心地のいい空間をつくりたかった。週に一度でもここに来てもらってリセットする時間を提供できたら」と話す。
店の特徴の一つは、森本さん夫婦が手掛けるハンドメード刺しゅう。メキシコの文化や信仰をモチーフに、古着にオリジナル刺しゅうを入れ、別の価値観を提案する。森本さんは「もともとコツコツすることが好き。相反するものを合わせたら面白いという発想から、男がタトゥーを入れた手で刺しゅうをしたらどうだろうと始めた。10年位になる。妻からは『らくがき刺しゅう』と言われる」と笑顔を見せる。服に刺しゅうをしてほしいという依頼が続いているという。「名前を入れる注文も多い。娘のかばんに名前を刺しゅうしてあげるお父さんがカッコイイと言われるようになればいい。お父さん向けにワークショップができたら」とも。
営業時間は11時~20時。水曜定休。インドカレー店の2階。