亀岡八幡宮(逗子市逗子5)で5月11日、社殿改築百年を祝う会が行われる。
同神社は1873(明治6)年、明治政府の神仏分離令により村社に格付けされ、正式に「逗子の鎮守」と定められた。社殿改築は1919(大正8)年に行われ、落成式の様子を写した同神社所蔵の写真の裏には4月17日と記されている。社殿は1923(大正12)年に発生した関東大震災にも耐えた。
祝う会を発案した、同神社氏子会総代の産形長司さんは今年2月3日に亡くなるまでの約20年間、毎朝夕、神社に来て清掃やさい銭管理などを行っていた。氏子会世話役の一人は「産形さんは、神社を愛する思いを『逗子のど真ん中 緑のオアシス』というキャッチコピーに込めている。市民の皆さんが親しんでくれたことに感謝して、寄付は集めず祝う会をやりたいと話していた」と振り返る。
祝う会当日は、亀岡八幡宮囃子保存会によるはやし奉納で始まり、鏡開き、振る舞い酒、紙芝居師「なっちゃん」による亀岡八幡宮オリジナル作品披露、逗子観光PR隊「NiM2(エヌアイエムツー」、地元出身5人組ロックバンド「1-E(イチノイー)」、「逗子災害ボラバスターズバンドbusban(バスバン)」による音楽ライブ、神社に奉仕している市消防団第一分団の活動紹介などを行う。
境内ではこのほか、市内6商店街が飲食ブースを出店。金魚すくいやわた菓子などを販売する子ども向けコーナーも設置する。
祝う会に先立ち、境内に設置したテントでは5月9日から、八幡宮にまつわる写真約20点を展示する。開催時間は10時~16時。
氏子会副総代の奥野哲男さんは「この機会に神社の歴史を知り、神社に関わる活動に関心を持ってほしい。町中にあるが知らない人がまだまだいる。多くの人に親しみを持ってもらえれば」と話す。
同副総代の河野富美子さんは「母親から『人は生まれた時に氏神さまの仲間入りをする』と教えられ、節目節目にまずは亀岡八幡宮にお参りしてきた。逗子の皆さんの心のよりどころになっていると思う。そんな皆さんとお祝いができたら」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~19時。雨天順延。