葉山の隧道トンネル入り口横(元「ボンジュール」)に、ステージを含む30畳のホールを持つアートスペース「コスタルテ葉山」(葉山町堀内)が3月1日、オープンした。
オープニングライブで演奏する石塚隆充さん(提供=コスタルテ葉山)
代表の飯沼久美子さんは殺処分犬ゼロを目指して活動する団体を応援し、自然豊かな葉山から命への思いを発信していきたいと願う。飯沼さんから管理を任された石塚隆充さんは「飯沼さんは地域のアーティストたちの発表の場を探していた。ちょうどいい広さの場所と出合って実現した」と説明。
フラメンコの男性歌手(カンタオール)、石塚さんは、父親がクラシックギターの演奏者という家庭で育ち、高校1年生の時、テレビで見たフラメンコの伝説的ギタリスト、パコ・デ・ルシアの演奏を聴いてフラメンコの世界に進む。「心揺さぶられたというのか。音楽のパッションが肌に合った。1998年から8年間、スペインにいて、その後都内で生活していた。葉山に越して13年」と話す。
2006年より拠点を日本に移して活動。国内はもとより、スペインの愛好家やメディアから「日出ずる国のカンタオール」と賛辞を送られる実力派。フラメンコ界を超え、ジャズ、ラテン、タンゴ、クラシックなどさまざまなジャンルの演奏家との共演・客演も多数。テレビなどメディアへの出演も。
今年も5月6月には全国20カ所以上を回る石塚さん。「せっかく葉山に発表のできる拠点ができたので、湘南で活躍するフラメンコのアーティストと横のつながりが持てたらと思う。もちろん、フラメンコだけでなく、いろいろなジャンルのアーティストに使ってほしい。建物は天井が高く、音響もいい」と呼び掛ける。「東京オリンピックに出場するスペインのセーリングチームは逗子を拠点に練習していると聞くので交流してみたい」とも。
3月1日のオープニングイベントでは、石塚さん、姉でピアニスト・ボーカリストのまみさん、パーカッショニスト大儀見元さんがライブを行い、約50人が集った。
ライブイベントをはじめ、ギャラリーやミニシアター、セミナー会場としても利用可能。飲食もできる。4月27日~5月19日に開かれる葉山芸術祭に参加予定。