認知症を理解し啓発しようというリレーマラソン「RUN伴+(ランともプラス)三浦半島」が9月15日~17日、逗子市から横須賀市、三浦市、葉山町を回って行われた。
9月15日、雨の中、逗子市役所前をスタートした第1たすき走者の(左)平井竜一逗子市長と、(右)認知症当事者
2011年にNPO法人「認知症フレンドシップクラブ」(東京都小金井市)が「認知症になっても安心して暮らせる地域づくり」を目標に掲げ、認知症の啓発活動として北海道で始めた「RUN伴」の姉妹イベント。地域住民と、認知症の人や家族、医療福祉関係者が一緒に北海道から全国を縦断することを目指し、2016年には沖縄までたすきがつながった。
「RUN伴+」は、縦断コースとは別に地域独自にコースを決めて展開する。三浦半島では2016年に実行委員会が立ち上がりスタートした。
1日目は、逗子市役所から横須賀市役所、神奈川県立保健福祉大学、観音崎ホテルなどを経由して浦賀まで、2日目は浦賀から横須賀老人ホーム、久里浜医療センター、三浦市社会福祉協議会などを通って三浦市役所へ、3日目は三浦市社会福祉協議会をスタートし、衣笠から立石公園、長者ケ崎、葉山と国道134号を走り、逗子海岸へ。東浜から西浜までの海コースを泳者、スタンドアップパドルがつなぎ、ゴール地点の逗子市役所へ。3日間の参加者は433人、全コース78.8キロを完走した参加者も6人いた。
完走した一人、田村三男さんは「団体で走っているので、何をやっているんだろうと沿道の人が関心を持ってくれていることが分かる」と話す。実行委員長の玉井秀直さんは「私たちの小さかった思いに年々共感していただく人が増え、今年は0歳から100歳近い人まで幅広い参加者がいて感激した。世代を超えて住みやすい地域づくりのきっかけになってほしい」と願う。
初日のスタートで第1たすき走者を担った認知症当事者の近藤英男さんは17日、 ゴール地点となる逗子市役所で戻ってくるランナーたちを出迎え、「ラグビーをしていたので走ることには自信がある。ワイワイガヤガヤするのは大好きなので、みんなと走れて楽しかった。たくさんの人が集まってくれて認知症の啓発という目的も広がっていると思う」と楽しそうに話した。