「宇宙アサガオ」の種を受け取るリレー式が4月25日、葉山町立長柄小学校(葉山町長柄)で行われた。
種子島宇宙センター(鹿児島県熊毛郡南種子町)で育てられ、スペースシャトル公式記念品として2010(平成22)年、宇宙飛行士の山崎直子さんと共に地球を238周して帰還した「宇宙アサガオ」の種をリレー形式で日本の小学生がつないでいくプロジェクト。2020年小豆島の町立星城小学校から始まり、昨年、熊本県八代市立八竜小学校と大分県竹田市立竹田小学校が引き継ぎ、両校から100粒ずつ、長柄小学校へ届いた。
式には3年生児童が参加。長谷川泰子校長が「学校が目標にしている『考えて行動できる』の通り、自分たちでどうしたらアサガオが咲いて種が取れるかを考えて決めてほしい。そのための今日はスタート」と児童らに話し、続いて山崎直子さんからのビデオメッセージが紹介された。
同プロジェクトを主催する「宙だよりスタジオ」(大阪府八尾市)副社長の田中利秋さんは八竜小学校と竹田小学校から受け取ってきた種とメッセージについて説明し、代表児童3人に手渡した。2022年の豪雨災害で傍を流れる球磨川の氾濫で全校児童が30人に減ってしまった八竜小学校だが、これまでの最高記録2万5550粒という種が取れたと話すと、児童から驚きの声が上がった。
田中さんは「花が咲いた時期を教えて」「種の数を数えて」の2つのお願いを伝え、「来年は万博開催地・大阪の小学校にリレーし、ゴールは2030年、種子島」と話した。
式後、長谷川校長は「種が取れなくて失敗してもいい。子どもたちが考えて取り組んでほしい」と期待を寄せる。