「逗子・葉山コミュニティ放送（以下、湘南ビーチFM）」の長寿番組「DAILY ZUSHI HAYAMA」が3月28日で最終回を迎える。

地域で活躍するゲストを迎える名物コーナー「タウントピックス」

　2005（平成17）年4月1日に始まった同番組は逗子市・葉山町の身近な情報や暮らしに役立つ情報、行政からのお知らせを、地域で活躍する人々の生の声を織り交ぜながら音楽と共に届けてきた。放送時間は10時～12時。パーソナリティーは逗子で生まれ育った森川いつみさんが当初から務めてきた。

　元NHKのキャスターでジャーナリスト木村太郎さんが社長となり、開局した1993（平成5）年に入社した森川さんは、同番組の前身「ハヤマ・ブレティン・ウィークデー」のパーソナリティーも務め、2003（平成15）年から2年間だけ午後の番組を担当した以外、約30年にわたり同時間帯の生放送を担当してきた。

　森川さんは「いつかは番組が終わるとは思っていたが、残念。アナウンサーになりたいと思って入社したが、実は話すことが苦手。特にインタビューは難しい。ゲストの伝えたいことを事前に細かく聞いて、思いを引き出せるよう心がけてきた」と話し、「初めは海沿いの葉山マリーナの中にあるスタジオだった。東日本大震災の時は、番組を終えた後、大揺れとともにスタジオに戻り、生の情報を呼びかけ続けた。コロナ禍の時はイベントも行事もなくなり、何を伝えたらいいかと悩み、子どもたちに向けた学校の先生から応援メッセージを集めて放送した」と振り返る。

　同番組の一番の特徴は地域で活躍する人が生出演する点。4340回目となる最終回は、葉山・玉蔵院の花祭りの話題で主催の堀出隼さん、本多法仁副住職をスタジオに迎える。過去にはサッカー日本元代表監督・岡田武史さんや歌手のEPOさん、庄野真代さんなども出演。2005（平成17）年7月15日からは毎日、ブログで放送内容など掲載している。「一線で活躍するようになったアーティストが中学生の頃に出演していることもあり、その成長ぶりを見られるのはうれしい」と森川さん。

　4月から同時間帯は「コロワイドpresents HOT! Shonan」になり、パーソナリティーは6時～8時放送「いってらっしゃい」を担当していた香川恵子さんが務める。

　森川さんは「携帯やパソコンで聴く人が増え、県外からもメッセージを頂くようになった。メッセージのおかげで励まされ、続けてこられた。今後は木村太郎が担当してきた知事や市長・町長へのインタビュー番組を引き継ぐ。朗読（リーディング）にも力を入れていきたい」と話す。