逗子市立逗子小学校(逗子市逗子4)のPTA文化委員が12月22日、音楽イベント「逗子小 MUSIC FESTIVAL」を同校隣りにある逗子文化プラザさざなみホールで開催した。
イベントに参加したDJは保護者の4人と逗子出身の高木完さんらで、ホールにはミラーボールが回り、大きなバルーンに児童たちが戯れ、踊り、約200人がクラブミュージックを楽しんだ。
保護者同志の交流促進のための企画を実施している文化委員が同小の保護者と児童のために主催したホールイベント。委員長の平田麻莉さんは「DJ活動をしている委員から、ほかに3人のDJが保護者にいると聞き、企画がスタートした。PTAがDJイベントを開くのは恐らく前代未聞の提案だったと思うが、校長や教頭と安全面など慎重に話し合いを重ね、学校側も私たちの熱意をくみ取ってくれ、実現できた」と話す。当日は校長も教頭も最後まで参加した。
DJ仲間に声がけをした赤木マキさんは「大きな音で音楽を聴く楽しみが疎遠になっていたり、遊んでみたかったけどクラブなどに行ったことがなかったりした保護者に楽しんでいただくことが初めのテーマだったが、子どもたちも大きな音で音楽を聴くという体験でき、親子ともに垣根なく音楽を介して楽しめる空間を公立学校内で安全に開催できた。保護者の活動内容の可能性が広がったのでは」と話す。
赤木さんの熱心な誘いで、久しぶりに人前でDJをしたというYOSHIさんは「機材を提供して音響だけを担当するつもりだったが、参加できて楽しめた。主催した委員の情熱を感じた」と言い、「子どもたちとダンスイベントをしてみたいと考えていたので、喜んで参加した。親子が一緒の目線で楽しむのはいい」とネズミのかぶり物で盛り上げたYUJIねずみDJちゅ太郎さん。
サンタ衣装で子どもたちの喜びそうな曲を選んだSayaka Starさんは「個性的なDJがそれぞれのクリスマスパーティーを準備し、プロのサウンドを子どもたちに聴いてもらえた。私の願いはラストのジョンレノンの『War Is Over』に託した」と話す。母親の出番を聴き終えた同小5年の息子は「何度もお母さんのDJを見ているが、今日は100%良かった。友達と一緒に楽しめて」と満足そうな表情を見せた。
イベントは15時30分に始まり、17時以降はアルコールの提供もあり、参加者も増えてきた18時過ぎ、突然、ホールを含む近隣一帯が約30分の停電に見舞われた。音楽も照明もなくなる中、女子小学生らがダンスを始め、教頭は校歌を歌おうと提案し、イベントは続いた。
復旧後、ラストを飾る高木完さん、OMBさんのDJも予定通り行われ、20時過ぎフィナーレとなった。
イベントを終え、平田さんは「PTA活動は大変で引き受けたくないという声もあるが、こんなファンキーなPTA活動をしている小学校が逗子にあると知ってもらいたかった。親が楽しんでいる姿を子どもが見るのも大切。既に来年もやりたいという声が届いている」と話す。