「葉山メダカの会」の会員が6月21日、葉山町立葉山小学校(住所)の5年生3クラス約100人に出前授業を行った。
2008(平成20)年、淡水魚で最小のメダカがすめる環境の良い町になるよう、小学生の頃から関心を持ってほしいと同会が学校・教育委員会に呼びかけ、実現した。出前授業を始めた同会の共同代表、水留純子さんは「コロナでできないこともあり、久しぶりに葉山町全4校の5年生に順次、授業ができた」と笑顔を見せる。
葉山メダカは2001(平成13)年、湘南国際村の調整池で「葉山町生きがい事業団」の会員が発見し、専門家が鑑定した結果、野生メダカと分かった。同会によると、2010(平成22)年にはDNA鑑定で相模川水系の野生メダカと判明したという。
出前授業には、2002(平成14)年に11人で発足した当時から活動している清水博さんら5人の会員が参加。固有種「葉山メダカ」について、なぜ保護活動をしているかなどを説明した後、テーブル上の小さな水槽に入ったメダカが雄か雌かを班ごとに見極めた。
続いて童謡「めだかの学校」を聴き、3番までの歌詞を読み、メダカを観察しながら4番の歌詞を班ごとに作成。出来上がった順番に3班がカラオケで歌って披露した。
水留さんは「SDGsの15番に『陸の豊かさを守ろう』という目標があり、絶滅危惧種の保護のことも入っている。葉山メダカのことを思い出して、絶滅危惧種になってしまった生き物が身近にもいること、どうすれば守れるかを考えてほしい」と呼びかける。