逗子在住の水中写真家・長島敏春さんの写真展「逗子」が11月4日、「海と森のギャラリー」(逗子市新宿5)で始まった。
2015(平成27)年に逗子に移住し、逗子海岸沖でサンゴの水中撮影を続けてきた長島さん。昨年夏頃から住まい周辺の山や公園で動植物も撮影するようになった。「自宅に併設したギャラリーは、海だけでなく地上の撮影も意識して『海と森』と名付けた。一昨年、石井さんに会い、地上の撮影をすることへの背中を押してもらった」と話す。
細江英公、北井一夫をはじめ多くの写真家のプロデュースを手掛けている石井仁志さんは「長島さんは視座がしっかりしているので水中から地上に環境を変えても彼らしい作品になっている。大阪で9月に『逗子』という個展を開催したが、もともと逗子に興味関心があった人でなくても、彼が撮影した逗子に引き込まれたのか、約半分、買われていった。彼は逗子の結界を撮っている」と力を込める。
「逗子は鎌倉とつながる山道(=切り通し)やまんだら堂など歴史的にも結界の見える場所があると思う。残していきたい逗子のそういう環境を写真という表現で伝えて行きたい」と長島さん。
作品はサンゴや海のほか鳥、虫、木々などのオリジナルプリント33点。6日・7日に開いたトークイベントは満席の盛況で、関心を集めている様子がうかがえた。
開催時間は13時~17時。入場無料。14日まで。以降、12月までの土曜・日曜に限り予約制で見学できる。