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SDGsを通じた学びの場「はやま里づくりクラブ」 初回は畜産農家

(左から)「はやま里づくりクラブ」のメンバー増田竜雄さん、小磯亜紀子さん、藤波祐子さん。講座を配信する会場「平野邸」で

(左から)「はやま里づくりクラブ」のメンバー増田竜雄さん、小磯亜紀子さん、藤波祐子さん。講座を配信する会場「平野邸」で

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 葉山の町民団体「はやま里づくりクラブ」が2月13日、講座「SDGsで学ぶ! 持続する葉山の作り方【里山バージョン】 第1話『牛と守る葉山の里山』」をオンラインで行う。

SDGsを通じた学びの場「はやま里づくりクラブ」のオンラインイベント

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 SDGsの考え方を取り入れたまちづくりの学びの場を作っていくという同団体。代表の増田竜雄さんは「葉山に住む50代の仲間を集めてSDGsを子どもたちに伝えていこうと始めたが、子育て中の若い親たちも環境のことなどに関心があると分かった。そこで、『はやままちづくりクラブ』という団体をつくり、昨年11月に米在住の映像作家で環境活動家の佐竹敦子さんが監督した映画『マイクロプラスティックストーリー~ぼくらが作る2050年』の上映会を開催した」と話す。

 メンバーの藤波祐子さんと小磯亜紀子さんは映画会以前に、佐竹監督のオンラインイベントで知り合っていた。藤波さんは「私は会社員なので、いわゆる『葉山都民』。コロナ禍でテレワークとなり、自宅のある葉山で多くの時間を過ごすうちに地域でこそSDGsを通じて10年後を見据える活動が大切と思うようになり、この仲間に出会えた」と喜ぶ。「クラブの名前を『まちづくり』から『里づくり』に変えた理由は、里山に対して里海という言葉があり、葉山は豊かな里山があってこそ豊かな里海が存続し、サステナブルな町があるというメッセージを込めた」とも。

 小学4年生の子を持つ小磯さんは「学校でごみの勉強をしても、川にごみを捨てる子がいる。葉山の川にごみを捨てることで海の環境が守れないことやそうなると町の誰がどうして困るかなど教えていない、勉強と現実がつながっていない授業になってしまっている。環境についてのポテンシャルが高い人は町にたくさんいるので、その人たちを通じて子どもたちに伝えられたら」と切実な思いを話す。

 「一時的なイベントや活動だけでなく、10 年先にここで学んだ子どもたちと、葉山の事業者がつながっていくコミュニティーにしていきたいと考える。町で活躍されている働く人たちを招き、今の葉山町を知りながら、未来の葉山町をつくり上げていく力が付けば」と増田さん。

 同クラブが初回、招いた事業者は畜産農家「石井ファーム」(葉山町上山口)代表の石井裕一さん。20代から農家を引き継ぎ、自家配合飼料「エコフィード」を使ったり、畜産管理認証(HACCP)を取得したりし、昨年は直営マルシェも始めた。同講座では石井さんの活動がどのように葉山町に貢献しているかということを、大人と子どもが一緒になって考え、体験するという。

 この学びの「里山と農地の保全、循環型農業」がSDGsの15番「陸の豊かさを守ろう」を、「HACCP認証、アニマルウエルフェア、食品ロス」が12番の「つくる責任 つかう責任」を知ることになる。

 特別ゲストとして葉山在住の高橋康夫さんを招く。高橋さんは「地球環境戦略研究機関」の自然資源・生態系サービス部門リサーチマネジャーで生態系、生物多様性保全の専門家。

 講座の時間は13時~14時。参加費は600円。PEATIXで事前申し込みが必要。

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