逗子市観光協会が市民と共に「逗子葉山テイクアウトガイド」を制作し、8月3日から配布を始めた。
冊子制作のきっかけは、逗子在住で地域事業のマーケティングやファシリテーションなどの仕事をしているフリーランスの大倉暁さんが4月、新型コロナウイルス感染拡大防止による外出自粛期間に、グーグルマップを活用して市内の飲食店のテークアウトやデリバリー情報を可視化したこと。
CSR活動の一環で地域の消費活動を応援するプロジェクトを行っている保険会社の明治安田生命は、茅ヶ崎市で「地元のテークアウトやデリバリーのメニューを一覧化したチラシ」が好評だったことから、支店のある逗子市でも製作できないだろうかと、市役所と観光協会に相談を持ち掛けた。
「テークアウトマップの縁で、その相談が観光協会から私に回ってきた。ネット上でなく、実際に手に取れるものがあると便利だなと思い引き受けた」と大倉さん。「ただ、私一人ではできないため、SNSを使って手伝っていただける人はいませんかと呼び掛けた」と説明。
無報酬だが、呼び掛けに3人の女性が集まった。ほぼ1カ月で写真やデータを集め、内容を確認し、制作した。冊子のデザインを手掛けた葉山在住でグラフィックデザイナーの渡辺晴美さんは「自分のできるスキルでお手伝いができそうだと思い、引き受けた。色合いは明るい雰囲気にしたかった」と話し、自分でも飲食店の情報をSNSにまとめていた逗子在住のみのりびさんは「知らないお店もあって私自身、ためになった」とも。
同冊子では逗子市の店を40店、葉山町の店を11店紹介している。逗子葉山で宅配料のかからない期間限定宅配サービス「ズーバーイーツ」が利用できる店舗も含まれている。大倉さんは「インターネットに不慣れな人にも情報が届けば」と話す。
冊子は、逗子市役所、市民交流センター、図書館、掲載店、駅などに設置する。