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逗子のギャラリーのオープンが外出自粛で再延期に 作品をネット配信

アトリエをギャラリーにリフォームした井出泰彦さん、祥子さん夫妻

アトリエをギャラリーにリフォームした井出泰彦さん、祥子さん夫妻

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 逗子在住の日本画家・井出泰彦さんと創作写真家・井出祥子さん夫妻は自宅のアトリエをリフォームし、ギャラリー「赤い橋ぎゃらりー」(逗子5)を開設する準備を進めてきた。

京急逗子・葉山駅南口を出ると建物が見える。「赤い橋ぎゃらりー」の入り口

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 新型コロナウイルス感染予防対策のため、3月に予定していた「OPENしました展」を4月20日からに延期していたが、再延期とした。祥子さんは「このままではいつオープンできるか分からないので、最初に展示して見ていただこうと思っていた作品を8日からフェイスブックに掲載し始めた」と話す。

 井出さん夫妻は泰彦さんが育った逗子の家で暮らし、2人のアトリエもそれぞれ持っていたが、「還暦になったことを機に、家をどうするか夫婦で考え、この先地域で有効に活用していけたらとアトリエを整理してギャラリーを作った」と祥子さん。「私も都内で個展をしているが、逗子葉山をはじめ湘南地域の芸術家が地元にも発表できる場があればと思って」と泰彦さん。

 祥子さんの作品は、川の映り込みを写真で捉え、パソコンのフォトショップで加工した創作写真。京都造形芸術大学で学んだ祥子さんは「19世紀のピクトリアリズムとして芸術写真を撮る時代の作品にあやかり、現在のデジタル技術で写真を絵画のように仕上げている。写真はどこまで絵画になるかが創作のコンセプト。同じような手法の作品は見たことがない」と話す。自宅そばの田越川で川面に映り込んだ木や電柱、建物などを撮っていると、「川に何かいるんですか」と話し掛けられるとも。

 祥子さんがフェイスブックに発表している「DOTON国 旅行記」は「大阪道頓堀で撮った作品にストーリーを付けた。自宅のパソコンで作品を見ていると、こんな世界がフツフツと湧き上がってくる。オープニング展のテーマは参加を決めていた『葉山芸術祭』のテーマ『川は宙(そら)とつながっている』。もともと小説家になりたくて、ショートショートなど書いていた」と、10話ほど続くと説明。

 泰彦さんは「いつオープンできるか分からないが、連絡いただけたらギャラリーをご覧いただくことができる。展示がない時は会合やレッスンなどでお貸しできる。現在も三線教室に借りていただいている。地域の皆さんが利用しやすいよう考えながら、コロナ終息後を楽しみにしている」と期待を込める。

 展示スペースは5100ミリ×3400ミリの1ルーム。展示利用時間は10時~18時(4日間以上)。会合やレッスンの利用時間は10時~17時。利用料は1時間1,000円。展示利用の場合は壁面使用料1日1,000円が必要。

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