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逗子・山の根に自家焙煎所 亡き娘と描いた夢が実現

店主の村澤香澄さん。自家焙煎所「522coffee roastery」の前で

店主の村澤香澄さん。自家焙煎所「522coffee roastery」の前で

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 自家焙煎(ばいせん)所「522coffee roastery(ゴーニーニー・コーヒーロースタリー)」(逗子市山の根3、TEL 090-9104-1255)が5月22日、JR横須賀線沿いの住宅街にオープンした。

522coffee roasteryの店内

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 オープン翌日、店主の村澤香澄さんは「会社の親しい上司の子どもが都内で始めた焙煎所に行き、いりたての豆を買い、横浜の家に着くまでずっと良い香りに包まれた。一人一人に焙煎してくれる特別感に感動した。それ以来、友人にも、家族にも、いつか私も焙煎所を開きたいと10年以上、言い続けてきた。昨日は、それが実現し、多くの人に来てもらい、夢の中にいるようだった」と喜ぶ。

 4年前に、ゆっくり暮らしたいと偶然見つけた逗子に移住した村澤さん。「結婚した娘も逗子を気に入って、引っ越し先を探していたくらいだったが、2年前に病気を患い、昨年8月に亡くなった。娘が迎えるはずだった36歳の誕生祝いに、娘の夫、息子家族たちが集まった翌日、何気なく店舗物件をスマートフォンで見ていたところ、この場所が目に留まり、すぐに不動産店に連絡。大家さんの名字が娘の嫁ぎ先と同じ名字で縁を感じた」と村澤さん。

 店名は、2021年に既に愛犬の名前「コツブ」を数字に当てはめた「522」という案をメモに書き留めていた。「店の住所が3丁目5-22と知って鳥肌が立った」と振り返る村澤さん。「店の改装の一部は娘の小中高、仕事の友人など多くの人が参加してくれた。これからも友人や地域の皆さんと一緒に作っていくような店にしたい」とも。

 店頭には常時10種類以上の生豆を置き、注文に応じて焙煎する。豆を入れた容器には村澤さんが手書きで、豆の特徴と、浅いり・深いりにしたときの味わいを果物などに例え、分かりやすく添えている。季節に合わせてブレンドする「522ブレンド」(100グラム850円)をはじめ、グアテマラ、パプアニューギニアなど(同850円~1,050円)、エチオピアやコロンビアのカフェインレス(同1,050円~1,250円)が並ぶ。ドリンクメニューとして「本日の珈琲(コーヒー)」(400円)、「水だしアイス珈琲」(450円)、「琉球黒糖カフェオレ」(600円)などもテイクアウト販売する。

 営業は金曜・土曜・日曜の12時~18時。

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