葉山在住の写真家、佐藤正治さんが製作した4月始まりのカレンダー「Hayama Monthly Calendar」のカレンダー展がビール醸造所「フィフティーンブルワリー」(葉山町堀内)で3月20日から始まっている。
2002(平成14)年に葉山に移住した佐藤さんは「11年前、葉山芸術祭を開催していた4月にカレンダーを直接購入したいという人の声があったのが(製作の)きっかけ。日本は4月に会社や学校などがスタートするということもあり、引っ越し先で飾るカレンダーが欲しいという人もいて2011(平成23)年から作り始め、今年で10年目になる」と話す。
カレンダーは4月から翌年4月の13カ月分で新月満月の日付入り。モノクロ写真で葉山の山や海、鳥や花などを被写体にしている。佐藤さんは「モノクロのほうが、色を想像できるような気がしている。その日の気分、体調などで、見えてくる色がちょっと違ってくるのかなとも思う」と話す。「テーマは無いが、見た人がゆったりと深呼吸できるような写真を目指している。見てくれた人が静かにずっと見ていたくなるもの、心が落ち着いてくるものをつくりたい」とも。
「6年前から毎年購入している人が『日常の中でカレンダーを見るたびに、佐藤さんの写真にある自然の風景が目に入ると、とても穏やかな気持ちになる』と感想を添えてくるほか、『どんな風景か最初に全部を見ないようにして、毎月1日に初めて1枚1枚見ることを楽しみにしている』『13カ月分を全部壁に貼って楽しんでいる』との声も届いている。4月を終えた後、空き箱に貼ったり、手帳やノートのカバーにしたり再利用する人もいる」と佐藤さん。
カレンダー展の開催期間について、「フィフティーンブルワリー」の秋山さんは「展示期間は決めていない。昨年は途中で別の展示に差し替えたりしつつ年末まで展示していたが、今年もそうなるかもしれない」と言う。
「新型コロナウイルスの影響で、葉山芸術祭や葉山アートウォークも中止になり、具体的な今後の活動内容は未定。毎日不安な気持ちで先が見えない中、皆がゆっくり深呼吸できるような写真を撮って、いろいろな形で発表していけたら」と話す。
カレンダーはA4サイズ。価格は2,200円(額付き=3,200円)。通信販売のほか、「フィフティーンブルワリー」「ミカン屋(古民家カフェ)」「Life afa」「ブックショップ カスパール」「ホテル葉山館」「engawa cafe&space」「ヘアサロン カトコムテン」(以上、葉山)、東京の「パワーストーンショップ ナ・ムー中目黒店」でも販売している。