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逗子で三浦半島の規格外の野菜を瓶詰めに 「趣味の園芸 やさいの時間」連載が本に

著者のFARM CANNING代表、西村千恵さん

著者のFARM CANNING代表、西村千恵さん

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 逗子で瓶詰め加工販売事業などを行う「FARM CANNING(ファームキャニング)」(久木4)代表の西村千恵さんが、「野菜まるごと 畑のびん詰め 季節のファームキャニング」(NHK出版)を2月20日に刊行し、事業のファンを増やしている。

「野菜まるごと 畑のびん詰め 季節のファームキャニング」。写真がふんだんに使われている

 都内でオーガニックカフェの立ち上げから関わり、店のコンセプトに合った食材の調達やフェアトレードなどのイベント展開などをしてきた西村さん。2人目の子どもの出産に当たり、子育てをゆっくりしたいと葉山に移住してきた。「山まで1分、海まで2分という自然環境の良い所だったが、オーガニックや有機野菜などが身近で手に入らなかった。考えていた生活のイメージとの違いに戸惑っていた時、湘南国際村の畑に出合った。子どもを連れて収穫や発送を手伝い、替わりに野菜をもらうという幸せな1年間を過ごした」と振り返る。

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 2016(平成28)年、手伝っていた畑の人から「いろいろな人を呼ぶようなことはできないか」と相談を受けた西村さんは畑仕事を楽しむスクール事業を始める。「野菜を作れるようになることではなくて、畑で取れた野菜をみんなで食べて、自然を暮らしに取り入れることを伝えようと始めた。畑で作った物を都会に持ち帰り、食卓で畑のことを思い出してもらいたくて瓶詰めの加工作業も取り入れた」と話す。

 社名にもなっている「FARM CANNING」は畑の時間を持ち帰る「畑の瓶詰め」という意味。「欧米の家庭で伝統的に行われてきたおばあちゃんの知恵袋、自家製の瓶詰めを『ホームキャニング』ということから考えた」と西村さん。2017(平成29)年、逗子に越し、瓶詰めの製造・販売を始める。使う野菜は、三浦半島の畑から無農薬・無化学肥料・自然栽培などで育てられ、規格外で出荷できないもの。

 2018(平成30)年、NHK「趣味の園芸 やさいの時間」の編集部から取材の依頼が来る。2018年4・5月号から2年間、瓶詰めのレシピを連載し、一冊の本になった。ジャムやピクルスは作らないという同社の瓶詰めは、そのままでおかずやおつまみになり、パスタや魚に「かけるだけ」、手近な食材と「まぜるだけ」という「楽ちんオーガニック」がモットーという。

 同書は春夏秋冬の野菜に分けて、36のレシピが掲載されている。春には菜の花ぺペロン、ケールのレモンジンジャーソース、夏にはミニトマトのカラフルソース、ズッキーニとアーモンドのオイル漬けなど。瓶の選び方や脱気の方法なども掲載。巻末には、西村さんが影響を受けた留学先のドイツで出会ったホストマザーのことや「FARM CANNING」に込めた思いがつづられている。

 A5判、128ページ。価格は1,400円(税別)。