京急電鉄(本横浜市西区)は3月14日、6駅の駅名変更に伴い、新逗子駅の駅名看板も3月13日の終電後、翌1時過ぎから架け替え作業を行った。
新逗子駅には13日0時51分着の終電の行先標「新逗子」をカメラに収めようと名残を惜しむ市民や鉄道ファンら約20人が集まった。その後、駅名看板の架け替えを最後まで撮影するために、翌3時近くまで残る人もいた。店を終えて新しい駅名を見に来たおでん酒場「あっかんべー」の店長、神戸さんは「うちの店も最寄り駅を逗子葉山駅に変えないと」と作業中の看板を見上げた。
駅名変更は同社の創立120周年記念事業の一つとして、沿線地域の活性化につなげることを目的に行う。「逗子・葉山駅」改名の選定理由について、広報担当者は「羽田空港からの直行電車の終端駅のため、行き先として駅名が表示されることにより、多くのお客さまに保養地、景勝地である葉山へのアクセスポイントでもあることを広く認知していただく」ことなどを挙げる。
「新逗子」駅開業は「京浜逗子」と「逗子海岸」の両駅が統合された1985(昭和60)年3月2日。同駅とJR逗子駅をつなぐ商店会も「新逗子通り商店会」となった。同商店会は駅名変更でも、名称は変更しないと言う。
京急電鉄では、3月14日から5月10日まで駅名変更を記念してスタンプラリーやフォトスポットで撮影した写真をインスタグラムに投稿するキャンペーンなどを行う。記念乗車券は駅名変更6駅の有人改札で3000セット(1人2セットまで、2,500円)を販売。記念LINEスタンプ16種類は2021年3月12日まで(予定)、駅名板ステッカーやキーホルダーなど記念グッズの発売は3月26日となる。
駅名変更6駅には京急沿線出身のフラワーアーティスト前田有紀さんが装飾した看板も掛けられた。逗子・葉山駅は水の中にアジサイを中心とした彩のある花がデザインされている。
3月14日始発運行の際にも、鉄道ファンが撮影をしに来たり、早速スタンプラリーを始めたりしていた。
京急電鉄の駅名変更により、京急バスのバス停名も変更となっている。