京急ストア葉山店前にある洋菓子店「ニコラ&ハーブ」葉山本店が葉山特産のショウガを使い、1月8日からジンジャーフィナンシェ(162円)を、25日からジンジャーチョコレート(400円)の販売をそれぞれ始めた。
洋菓子店「ニコラ&ハーブ」葉山本店の社長兼シェフ、二コラ・モローさん。手にはフィナンシェ
同店の代表は都内でパティシエ、ショコラティエとして活動していたフランス人シェフの二コラ・モローさん。自家製のハーブなど素材は地場のものにこだわっている。
「葉山産のショウガは商工会から商品に使えないだろうかと相談され、昨年暮れにショウガが届いた。3日間、どういう形で使えるかイメージした。刻む、煮込む、煮出す、ジャムにする、シロップにするなど方法はいろいろ考えられた。その中で一番味がしっかりするのがピューレだった。そして水分の関係など配慮してフィナンシェにした。二コラのフィナンシェはしっとり感が好評だが、今回も同様の食感で、口に入れた瞬間にハニーショウガの味が広がり、食べ終えた口の中の余韻がいい」とモローさん。「もともと既成の保存料は使わない。保存料の役割をするのが蜂蜜。長柄の石井養蜂園の物は甘さやとろみ具合がちょうど合うので使っているが、ショウガとの相性も良かった」と説明。
高級品だったという葉山産のショウガに葉山町商工会が注目したのは2012(平成24)年。新たな特産品を作ろうという「葉山ショウガプロジェクト」としてスタートさせた。モローさんも「まず大きさに驚いたが、味も違った。葉山独特の粘りのある土で作っていると聞く。品があり、しっかりとして甘いお菓子に合うショウガだと感じた」と話す。自家製のローズマリーも味を調えている。
バレンタインに向けて作ったジンジャーチョコレートは、ショウガと蜂蜜とブラックチョコレートで半球体に完成。葉脈のような模様が特徴。葉山町章の柏の葉がヒントになった。「他のチョコもそうだが、このつやつやと模様を描くチョコを作れるショコラティエはフランスでも一人しか知らず、日本では会ったことがない。チョコレートが室内外の気温や温度によって変化することを深く理解しないとできない職人技」とモローさんは自信をのぞかせる。
葉山産ショウガは季節もので、両商品とも限定販売となる。営業時間は10時~18時(土曜=19時まで)。月曜・火曜定休。バレンタイン向けの出店は2月1日~14日にテラスモール湘南(藤沢市辻堂神台)、8日~14日に茅ヶ崎ラスカ(茅ヶ崎市元町)、9日と12日~14日にスズキヤ逗子駅前店(逗子市逗子)。