逗子市は7月18日からシェアサイクルを導入し、市役所玄関前など市内5カ所にサイクルポートを設置した。
同市経済観光課は、シェアサイクルの導入について「東京 2020 オリンピック・パラリンピックを見据え、市民や観光客の周遊性を高め、地域経済の活性化を図る新たな移動手段としての実証実験の段階」と説明。すでに4月から「リビエラ逗子マリーナ」(逗子市小坪)にサイクルポートを設置していた「シナネンモビリティ PLUS」(東京都港区)と市が「シェアサイクル事業連携の実証実験に関する基本協定」を結んでスタートした。
「シナネンモビリティ PLUS」はシェアサイクルプラットフォーム「HELLO CYCLING」を活用してシェアサイクル用自転車を供給するサービス「ダイチャリ」を展開。6月末時点で、首都圏を中心に約900カ所、2500台を運営している。
鎌倉や藤沢では鉄道事業者、ホテル、飲食店と協業し、11カ所のサイクルポートが設置されている。経済観光課では「鎌倉からの観光客が逗子にも来訪してくれることを期待して始めたが、早速、鎌倉から小坪マリーナに来た人が自転車に乗って市役所前で自転車を返し、逗子駅から帰っていった」と話す。「ダイチャリ」はサイクルポートに空きがあれば借りた場所以外で返却できる。
サイクルポート設置箇所は逗子市役所正面玄関前、第一運動公園駐輪場2カ所、披露山公園駐車場、桜山中央公園駐車場の4施設5カ所。「まずは市外から車で逗子を訪れた人を対象に考えたので、駐車場のある市の施設を選んだ。今後、市民向けに商店街周辺への設置も考えてみたい」と経済観光課。
「シナネンモビリティ PLUS」の経営企画室、田口晃弘さんは「鎌倉、逗子、葉山での展開はまだ手探りな段階。市民の皆さんや観光客の声を聞きながら地域に根差した移動手段となってくれれば」と期待する。
利用には「ダイチャリ」のアプリを登録する必要がある。利用料金は15分60円、1日最大1,000円。実証実験12月27日までを予定。