葉山で認可外幼稚園などを運営している「Telacoya921」(葉山町長柄)が4月から「第1回アンバイサー養成講座」を開催する。
(右から2人目)養成講座終了後、参加者の質問に答える中尾薫さん
アンバイサーとは、同団体のスタッフが「良いあんばいで子どもと向き合ってほしい」という思いから付けた造語。良いあんばいで子どもと向き合うことをみんなで学び、たくさんの人が子育て中の親子に関わっていけるような仕組み作りを始めるための第一歩という。
代表の中尾薫さんは「約30年、幼稚園や保育園の教員をしてきたが母親の悩みはほとんど変わらない。最近はネットで解決している母親も多いが、その親その子にあった解決ができているとは思えない。核家族化が進み一人で悩んでいる人が多い」と現状を話し、「私は自分の子どもができないことで母親の気持ちにはなれないと保育の現場を離れたこともあった。でもその時すでに1500人の子どもに関わってきていたので、『1500通りの子育てをしてきたじゃない、3人の子どもの母親では3通りの子育てしか知らないのでは』と言われ、自信につながった。自分の子育て経験を押し付けるのではなく、いろいろな子どもと関わってきた中から大切なことを学んできた」と振り返る。
講座は1年間で毎月2回。座学と保育現場などでの実習を行う。正解を提供するのではなく、支援の仕方を学ぶ。「子育て中の母親が自分のために受講してもらうことでもいい。良いあんばいで子育てができれば、誰かのサポートもできるようになる。日本中に良いあんばいで子育て支援や応援ができる人が増えたらいい」と中尾さん。
2月22日の説明会に参加した女性は「説明を聞くまでアンバサダーだと読み違えていた(笑)。何ができるかわからないけれど関心があった」「子育て中なので、資格を取ってそれを生かして仕事をしたいというよりは、自分のために受けてみたかった。アドバイザーかなと思った」などと話す。
初年度は3人程度の受講者でスタート予定。全カリキュラム受講後はアンバイサーとして子育てに関わる会を主催できる。