葉山町一色海岸で10月6日、「サンドアートフェス~しおさいのメモリー~」が初めて行われた。
優勝に選ばれた「一色ときわ子ども会」の作品「UMI IGUANA(ウミイグアナ)」と制作した子どもたち
「日本の渚100選」にも選ばれている「葉山海岸」で子どもたちが自然に触れ、豊かな感性を高め、地元への愛着を持ってもらいたいと葉山町が主催した。近年、加入者が減っている子ども会の活性化や子ども会同士の交流も踏まえ、子ども会を対象とし、9団体約80人が参加した。
開会式、ビーチクリーンに続き、9時40分に制作が始まり、11時の終了間際まで念入りに仕上げを行い、参加団体全てが完成に至った。1団体10人以内(保護者は3人まで)。大人に任せることなく、子どもたちも熱心に取り組んだ。
優勝に選ばれた「一色ときわ子ども会」でウミイグアナを提案した小学校5年生の須釜慶次さんは「ワニでもトカゲでもいいと思ったけど、苔を食べるウミイグアナにした。足がすぐ崩れてきて難しかった」と話した。
子ども会のまとめ役を担う「葉山町子ども会育成連絡協議会」会長の岩澤亜希子さんは「葉山町には17の子ども会があるが、5つしか協議会に入っていない。会に入ると役目があって大変というイメージが先行しているが、各子ども会の負担を減らすために協議会がある。今は月に1度、集まって話すことが楽しい。もっとこの楽しさを周知させて仲間を増やしたい」と現状を語り、副会長の杉田美穂子さんは「小学生にいろいろ体験してもらいたくて手伝っている。子どもの可能性を感じられることがうれしい」と同会を続けている理由を話す。
同町生涯学習課の黒田二郎さんは「町の小学生の子ども会の加入率が3割を切ってしまい、子ども会に入会していることでの楽しみを促進しようと企画した。半分以上の子ども会が参加してくれて良かった。子ども会の枠を超えて自然の中で、縦割りで遊べる貴重な機会になれば」と話す。
山梨崇仁町長も「一色海岸には夏になると毎日、サンドアートを一人で作って写真をSNSで発信していた男性がいた。この海岸にはそういう発想ができる環境がある。来年は子ども会以外の参加も増やしていかれたら」と今後への期待も込めた。