劇団四季出身者による音楽劇&ミニコンサート「ぼくの声きこえる?」が10月14日、逗子文化プラザさざなみホール(逗子市逗子4)で行われる。
主催は逗子を拠点に動物愛護の啓発活動を行っているボランティアグループ「One☆Paw(ワンパウ)」。犬猫の殺処分に心を痛めていた散歩仲間が集まって2009年に結成した。
保護センターに収容される犬や猫を無くすこと、現在収容されている犬や猫を救い出し、新しい飼い主を探すことを目的に、毎月第3木曜の「ビーチ&ウンチクリーン活動」、偶数月の1日に行う街頭募金活動、年2回の写真展を開催してきた。
同団体メンバーの天野茂美さんは「結成から10年たち、たまには大きなイベントをやってみよう、楽しい雰囲気の中で命の大切さを語り合えたらいいねということになり、2012年に一度ご一緒して好評だった『みゅーまる』さんにお声掛けした」と振り返る。
NPO法人「みゅーまる(music+animal)」(横須賀市)は動物と一緒に高齢者施設の訪問やミュージカルの制作・上演など音楽を通して動物愛護の啓発活動をしている。名称「みゅーまる」は音楽(ミュージック)と動物(アニマル)を合わせた造語。
上演作品「ぼくの声きこえる?」は保健所で殺処分された犬が天国へ渡る虹の橋から大好きだった飼い主のお姉ちゃんに語りかける内容。劇団四季で「オペラ座の怪人」クリスティーヌ役などで活躍した花岡久子さんがお姉ちゃん役、「ライオンキング」「李香蘭」などに出演し、同法人を立ち上げた岡本和子さんが犬を演じる。
天野さんは「劇団四季で活躍した本物の演技だからこそ伝わってくるものがある。未就学児の子どもでも見てもらえるのでは」と話す。
ミニコンサートと音楽劇の後、第2部として、犬や猫の保護活動をしている「Pooch Dog Rescue」代表の吉川愛さんと、One☆Paw代表で猫の保護活動を行っている「kikiぽんハウス」の佐藤美樹さんによるトークショーを行う。犬や猫を取り巻く現状や一緒に暮らしていくために大切なことなどを伝え、一緒に考える時間にしたいという。
神奈川県動物愛護推進員(逗子市4人、葉山町2人)としても活動している佐藤さんは「どうしても手放さなくてはならなくなってしまった、どうしようなどという相談も多い。どうしたら最期まで飼えるのか、そういうことを考えるきっかけになれば」と話す。
逗子文化プラザのギャラリーでは、写真家inu*maruさんによる写真展「殺処分ゼロのセンターで生きるということ」を開催。神奈川県動物保護センターでは殺処分は無くなったが、まだたくさんの犬や猫などいるという現状を知らせる。
同団体メンバーの根岸路子さんは「現実を知ってもらうことが大切だと思っている。私たちは特別なことをしているつもりはない、誰でもができる活動をしている。命について何か感じてもらえたら」と話す。
12時30分開場、13時開演。入場料は500円。