「葉山音楽祭」が10月6日、葉山町福祉文化会館(葉山町堀内)で開催され、ほぼ満席の会場は往年の湘南サウンドで盛り上がった。
葉山町在住のミュージシャン、テミヤンさんが町制100周年記念曲「Split of HAYAMA」を作ったことをきっかけに企画した記念事業。テミヤンさんは「海から生まれたサウンド、湘南サウンドを次世代につないでいきたいと思った」と話す。
オープニングは葉山・逗子在住のメンバーで活動しているビートルズのトリビュートバンド「Zat’s」で始まり、テミヤンさんとテミヤンバンドが続く。岩沢二弓さんがプロデュースしたデビューアルバムの一曲「ZaZaZa」や2006(平成18)年に葉山の海で逝った若きビッグウェイバー/ウオーターマン佐久間洋之介さんをしのんだ歌「Yonosuke forever」などを披露した。
デビュー55周年を迎えたブレッド&バターは「あの頃のまま」「湘南ガール」など6曲を歌いながら、家の近くに住んでいた加山雄三さんとのエピソードなどをコミカルに話し、会場を魅了した。
ザ・ワイルドワンズは2015(平成25)年から加瀬邦彦さんの次男・友貴さんがメンバーとなり、現在は4人で活動している。結成57年になるが、メンバーは走ってステージに登場し、鳥塚繁樹さんは場内に降りて観客と駆け足で触れ合う場面もあった。「想(おも)い出の渚(なぎさ)」については、「葉山マリーナで産声を上げ、長きにわたり私たちを支えた曲。当時はプールサイドで1日3回のステージだった」と紹介した。そのほか、グループサウンドメドレーや「愛するアニータ」などを熱唱した。
フィナーレは出演者全員で「Split of HAYAMA」を歌い、岩沢二弓さんの三本締めで終えた。テミヤンさんは「湘南の音楽を次世代につないでいきたいという夢がかなった。(これからも)続けていければ」と力を込める。