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逗子開成卒の野生動物カメラマン、「視線」テーマに地元でトークショー

逗子の「理科ハウス」で大型モニターに映像を映しながらトークを繰り広げる平田和義さん

逗子の「理科ハウス」で大型モニターに映像を映しながらトークを繰り広げる平田和義さん

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 逗子在住の大学生で野生動物カメラマンの平田和義さんが7月21日、私設科学館「LiCa・HOUSe 理科ハウス」(逗子市池子2)でトークショー「視線~大型モニターで観る野生生物の世界」を開いた。

NikonZシリーズを構える平田さん

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 昨年「東京カメラ部10選u22」に認定され、NikonZシリーズをモニターとして使う機会も得た平田さん。地元・逗子周辺だけでなく、北海道や沖縄などに行き、現地の動物を撮影している。

 トークショーでは池子の森など近隣で撮影したフクロウ、キビタキ、オオルリなどから始まり、三光鳥、トウキョウサンショウウオ、ヒョウモンダコなど、鳴き声や大きさ、どういう時期に撮影したかなどの説明と共に映像を紹介。北海道のシマフクロウ、ヒグマ、タンチョウツル、沖縄のヤンバルクイナ、ツシマヤマネコ、鹿児島県出水市のツルの群生などの映像では生き物が暮らす環境についても説明。「視線」というテーマにした理由については「人間社会を見つめている先に、この後、どうやって生きていけばいいのかという問いかけを感じるから」と話す。

 幼少の頃から生き物が好きだった平田さんは「(逗子市内を流れる)田越川でカワセミを撮る人との出会いがあり、小学生の時には親の理解もあって望遠レンズのついたカメラで鳥などを撮っていた」と振り返る。地元の逗子開成中学・高校に進学し、物理化学部では鳥の行動を研究。現在は東京大学農学生命科学研究科で海の生き物の生態系などについて学んでいる。

 今後については、「今も逗子の磯焼け対策でウニの駆除に参加し、その原因について調べている。地元にも貢献したいし、人間も生き物の視点で自然と共存していることにもっと気づいてもらえたら。SDGsは自然を楽しむことからでは」と平田さん。

 トークショーを聞いた男性は「視線というテーマは良かった。視線の先に動物たちの会話も聞こえるようだった」と映像を評価し、同世代の男性は平田さんが使っているNikonZシリーズを持たせてもらい、その重さに驚いていた。

 主催した同館学芸員の山浦安曇さんは「平田さんが小学生の時に長いカメラを持ち歩いていたこと、鳥の羽の名前を見分けたことなどを鮮明に覚えている。いつか彼の企画を開きたかったので、今日は当館としても念願がかなった。これからも身近な自然や科学に興味を持つ人たちの受け皿になって、地域の皆さんに紹介していきたい」と話す。

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