企画展「あなたと私の逗子文学 一緒につくりませんか文学年表」が4月26日~29日の4日間、逗子市交流センター(逗子市逗子4)で開催される。主催は逗子の市民団体「逗子の文学を学び広める会」。
逗子ゆかりの作家、文学に関心のある市民が集まり、2022年秋に活動を始めた同会は現在、12人で横須賀線が開通した1889(明治22)年以降の文学年表の作成に取り組んでいる。企画展では、編集中の年表を大型モニターで公開し、「情報を募集して仲間を増やしたい」という。
代表の東海邦彦さんは「逗子は横須賀線開通以来、保養地や別荘地として開け始めた。徳冨蘆花、国木田独歩、泉鏡花などのちに文豪と呼ばれる作家たちが青春時代を過ごした。芥川賞・直木賞を受賞したゆかりの作品(作家)は合わせて14を数え、今も、高橋睦郎さん、山本省三さんはじめ、多彩な作家、児童文学・絵本作家、漫画家などが作家活動をしている。逗子文学の資料を文化資源として継承していければ」と話す。「これまでも年表や資料はあったが、誤りがあったり、途中で終えていたりしているので、それらの記述を一つ一つ確認するところから始めている」とも。
参考にした過去の資料は、「逗子の文学関係年表(稿)」(故小林弘明さん作成)、「逗子の文学年表」(同市教育委員会発行)、「逗子市立図書館五十年史巻末資料 戦後逗子の文学(年表)」(手帳の会編著)、リーフレット「逗子の文学散歩道」掲載「逗子の文学年表」(同市教育委員会発行)、「逗子が出てくる作品一覧リスト」(同市立図書館調査閲覧資料)の5点で、新しい情報を加え1100項目以上になっているという。メンバーらは「校正は細かな作業で目がチカチカもするが、やりがいがある」「いくらでも深掘りできてしまうので、書庫にこもっていると時間があっという間に過ぎていく」などと話す。
「生きた年表にしたいので、今のところ紙では発行せず、新しい情報を確認できたら足し続けていく」と東海さん。
開催時間は10時~18時。同図書館では5月13日まで、提携企画として市制70周年記念展示「逗子にゆかりのある文化人と作品」を行っている。