創作人形展「Velvet Knot Doll Exhibition(ベルベットノット人形展)2024」が3月9日、葉山の国登録有形文化財の洋館「旧足立邸」(葉山町堀内)で始まる。
1933(昭和 8)年に建設された同建物に魅了されて家族で移住した柴田結さんが主催する。美術大学で空間演出を専攻し、卒業後はアンティークショップに約9年間勤務。そこで人形展を企画し、成功したのを機に大規模な展示会を何度もプロデュースしてきたという。「この家にアンティーク家具を置き暮らすようになって、この空間で球体関節人形の展示会を開けたらと思ってきた。作家たちに構想を伝え、準備までに約1年半かかった」と柴田さん。
ドイツやフランスなど西洋で始まったという球体関節人形は関節部が球体によって作られ、手足首など自在なポーズを取らせることができる。
移住後初の人形展は、自らの活動主題にしている「非日常に満たされた日常を」をタイトルにし、昨年11月18日~12月4日に開催。国内外から約800人が来場した。今回は「その続き」という意味から、「まだ覚めぬ宴の続きを」をテーマにして行う。
作家は、秋山まほこ、愛実(あゆみ)、因間(いんま)りか、オカムラノリコ、Os、木村龍、佐伯祐子、鮫島ユリ香、月、蕾、戸松容子、中嶋清八×内林武史、成(なり)、衣(hatori)、華緒(はなお)、陽月(ひづき)、 FREAKS CIRCUS(フリィクス サァカス)、ホシノリコ、水澄美恵子、y(以上、敬称略)の21人。柴田さんは「一人で個展を開けるくらいの実力がある作家がこれだけ集まる展示は聞いたことがなく、自信をもってお勧めできる。作家は私が伝えたテーマと場所からイマージュして展示のために製作する。私自身、とても楽しみ」と話す。
アンティークや築90年の建築物に関心があって来場する人もいる。「開催時期はちょうど庭の枝垂れ桜が咲くと思う。葉山の閑静なたたずまいも含め、訪ねてもらえたら。開催には長い準備が必要なので、(今後)しばらくは開けないと思う」と呼びかける。
開催時間は11時~17時(最終日は16時まで)。3月25日まで。休館日は3月12日・13日、15日、18日・19日、21日)。入場料は1,000円(事前にネットで購入することが必要)。