みんなと一緒に歌いたいと集まった久木小学校の児童約40人が7月23日、逗子文化プラザ交流センター(逗子市逗子4)フェスティバルパークで開催されたイベント「中庭カフェ」で歌を披露した。
昨年の初夏ごろ、休み時間に音楽室に集まるようになった5年生児童らに音楽教諭の星希人さんが「音楽室にいるなら一緒に歌おうか」と声をかけたことがきっかけで始まった合唱隊。「校庭でサッカーをしている児童に私も混ぜてもらい、一緒に楽しむような何気ない始まりだった」と振り返る。
4月になり、星さんがクラス担任を持つことで活動ができなくなった。合唱を続けたい児童らは声をかけ合って集まり、星さんに活動再開を嘆願。児童らの相談を受けた保護者は「星先生と相談して活動継続を模索した。ちょうどその時に『中庭カフェ』出演の話が舞い込み、児童と先生に話し、即断即決で参加を決めた」と話す。
地域の公民館で2時間2回の練習を保護者らが手配した。星さんは「限られた機会ということで子どもたちの練習の集中力はすさまじかった」と話す。
イベントでは「夢の世界へ」「翼をください」の2曲を歌った。5年から参加していた男子児童は「たくさんの人に見られて緊張した。外で歌うと声が響かないので違うパートにつられないで歌えたけど、今度はみんなで、ホールで歌ってみたい」と話す。
星さんは「今回は皆さんの協力で練習の場所、発表の場所を作ってもらえた。子どもたちが歌いたいという気持ちを大事にしたい。続ける方法があればいいが」と言い、保護者らも「子どもたちと先生のやりたい気持ちを大切に、保護者としても全力でバックアップしたい」と話す。