巻きずしと穴子バッテラ専門店「晶絢(しょうげん)」(逗子市小坪1-12-17、TEL0467-26-5307)が4月17日、逗子の亀が岡団地の一角にオープンした。
(左から)「すし 晶絢(しょうげん)」の堀晶子さん、道惠さん、栄一さん
メニューは、7種類の具を入れた「七福巻きずし」の和風・洋風(800円)と煮穴子を二層にした「二穴子バッテラ」(1,200円)の3種類のみ。テイクアウト販売する。店主・堀晶子さんによると、オープン以来、商品はほぼ毎日完売しているという。
晶子さんの父・栄一さんと母・道惠さんは香川県丸亀市で1972(昭和47)年にすし店「大鵬寿司」を開業し、1997(平成9)年に栄一さんが大病で倒れるまで働いた。店を閉じ、晶子さんが嫁いだ逗子・小坪に移住してきた。晶子さんが「団地の坂を歩くことがリハビリになったのか医者も驚くほど回復した」という栄一さんは、節分に巻きずしを作り、友人知人に配っては喜ばれていたという。
道惠さんは「もう店をやる気持ちはなかったが、持ち帰りだけの巻きずし専門店ならばできそうだと思えた。同じ町内会の方々にも喜んでいただけている」と笑顔を見せる。
大阪で修業した栄一さんが娘に伝授するすしは、関西特有の下味の効いたシャリを固く巻き、甘みのある具材が特徴。晶子さんは「小さいころから見て食べて育ったので、父の教えはすぐに覚えられたが、関東の人の食感に合うように、シャリはふっくらとさせ、のりも具材もいろいろ試した」と話す。
「七福巻きずし」の和風は卵・かんぴょう・タケノコなど旬の野菜が、洋風はクリームチーズやアボカド・レタスなど洋野菜・とびっこなどが彩りよく巻かれている。「煮る」と「2本」を掛けたネーミング「二穴子バッテラ」の特徴は生け締め煮穴子が二段になっていること。「もう少し慣れてきたら、季節に合わせて具材を変えたり、お客さんの好みに合わせたりもしていきたい。東逗子朝市などイベントの出店もしているが、父から受け継いだ味と技を両親と共に多くの人に知ってもらえたら」と力を込める。
営業時間は11時~売り切れ次第。火曜・水曜・木曜定休。