逗子市商工会女性部が開発したいなりずし「乙女いなり」の試食が4月3日、東逗子朝市で行われた。
「乙女いなり」を企画・商品化した逗子市商工会女性部のメンバーら
女性部の役員らが「商工会のある東逗子にも名物が欲しい」という雑談から始まった「乙女いなり」は昨年、開発費を補助金で賄えると分かり弾みが付き、本格始動した。同会副部長の森谷紀子さんは「東逗子のことをトンズシという愛称で呼ぶこともあり、握りずしの上に豚肉が乗っているものはどうかという冗談のような話から、いなりずしになった」と振り返り、「東逗子だけでなく、逗子全体の特産ということで、地域の素材を集めようと、海と山の幸2種類にした。乙女いなりという名前は、永遠の乙女ががんばっているという思いを込めて」と笑顔を見せる
海の幸の「さかなさん」は「TAC21にんじん屋」(逗子市小坪)のあかもく酢を使ったすし飯に三浦産のヒジキを混ぜる。山の幸の「ひよこさん」は「丸景」(逗子市小坪)が開発中の柿酢を使い、「肉の村田」(逗子市山の根)の焼き豚を乗せる。どちらも、「とうふ工房とちぎや」(逗子市久木)の油揚げを半分にし、すし飯を詰めて、ひよこと魚に見立てたウズラの卵が乗る。
製造を手がけた「お惣菜とお弁当、時々呑み屋 アリガヤ」(逗子市沼間)の店主・有賀綾子さんは「フードコーディネーターが写真映えするデザインを提案し、女性部で話し合ったことを形にしてみた。ウズラの卵をひよこや魚にするために、ようじで小さな穴を開け、黒ゴマを1つ1つ押し込んでいる。油揚げやすし飯の味付けなど試作を重ねた」と話す。
1月に東逗子朝市で初めて披露。試食してもらい、アンケートを取った。その意見も反映させ、今回は2回目の試食となったが、前回も試食をしたという市民は「見た目のかわいさはそのままで、味ははっきりしてさらに良くなった。期待している」と話す。
森谷さんは「手間がかかるので、どのように広げていくかはこれから。女性部で新しくホームページを作り、4月1日から公開しているので、そこで案内していく」と話す。