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逗子在住の洋画家・佐藤泰生が地元で初ギャラリー展 「マスクはおしゃべり」発刊記念

(左から)佐藤泰生さん、ギャラリー展を主催する「逗子まちなかアカデミー」の田中尚武さん。佐藤さんのアトリエで

(左から)佐藤泰生さん、ギャラリー展を主催する「逗子まちなかアカデミー」の田中尚武さん。佐藤さんのアトリエで

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 逗子在住の洋画家・佐藤泰生さんが11月5日~7日、画集エッセー「マスクはおしゃべり」(遊行社)刊行を記念して逗子文化ホールギャラリー(逗子市逗子4)でギャラリー展を開催する。主催は市民グループ「逗子まちなかアカデミー」。

画集エッセー「マスクはおしゃべり」の表紙(提供=遊行社)

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 佐藤さんは東京芸術大学油画科で小磯良平さんに師事し、大学院修了後、仏政府給費留学生として5年間滞仏。帰国後は昭和会展や安井賞展などで作品を発表。現在は新制作協会会員、和光大学名誉教授。高島屋では東京(10月27日~11月2日)、横浜(11月17日~23日)、大阪(12月1日~7日)、名古屋(2021年2月2日~8日)と4年振りの個展「生々流転」を開催する。

 個展には佐藤さんが逗子の海岸からスケッチした富士山や波の絵も並ぶ。「妻の実家が逗子だったので越してきて40年以上がたつ、アトリエもしつらえた。外国や日本を巡り、スケッチを始めたのは40歳を過ぎてから。最近は朝、海岸まで歩いてスケッチしている。最初は江の島の向こうの富士山を描いていたが、だんだん葉山側の灯台や漁船なども描くようになってきた」と佐藤さん。「波が一番難しい。だるまさんころんだ、という遊びを思い出す」と青海波の歴史に話が及ぶ。「逗子の自然と出合わないと描けなかった絵が多い」とも。

 11月10日に刊行となる「マスクはおしゃべり」は佐藤さんが昨年から画きためてきたマスクをモチーフにした作品60点がエッセーとともに掲載されている。「いつからか人の顔がマスクのおかげで半分になってしまい、表情が分からなくなった。その分、勝手な妄想を頼りに描いている。電車の向かいに座った人を見て、何気なく始めたマスク絵」と佐藤さん。「スケッチ風なものから世相風、ブラック、コミカル、エロや行情的なもの、名画からのオマージュまでさまざま。これからどれくらいの時間マスクと付き合うのか分からないが、このマスク絵で少しでもマスクの自縛から解放された気分を味わっていただければ」と笑顔を見せる。

 ギャラリー展を主催する「逗子まちなかアカデミー」の田中尚武さんは「佐藤さんの個展は逗子で初めて。話も大変興味深いので、7日のギャラリートークもぜひ足を運んでいただきたい」と呼び掛ける。

 開催時間は、5日=12時~17時、6日・7日=10時~17時。ギャラリートークは7日11時~12時。観覧無料。

 画集エッセーは、80ページ(オールカラー)、A5判。1,760円。ギャラリーでも販売を予定する。

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