逗子在住の元タカラジェンヌはんなさんが日本舞踊教室、美しい所作で女子力アップ

はんなさんの見本となる目線、動き

はんなさんの見本となる目線、動き

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 逗子のキリガヤ(逗子市山の根1)が運営するコミュニティースペースで3月から月に1度、元タカラジェンヌはんなさんによる教室「日本舞踊から学ぶ美しい所作~和美道(わびどう)」が開かれている。

浴衣を着て、稽古をする参加者たち。服装は自由

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 はんなさんは3歳でバレエ、5歳で日本舞踊を習い始め、2001年に87期生として宝塚歌劇団に入団。「ファントム」や「エリザベート」「風と共に去りぬ」等、数々の名作に出演。「6年間、もちろん楽しかったが、毎日、自分に足りないところと向き合い、もがいていた。でもその時間が今につながっている」と振り返る。

 退団後、花柳流の師範となる。古典芸能の枠にとらわれず、パリでも公演するような大正生まれの師匠の影響もあり、宝塚で身に付けた洋舞のしなやかさを日舞に取り入れた独自のスタイル「和美道(わびどう)」を広めている。現在はワタナベエンターテイメントの養成所で講師もする。

 4月に行われたレッスンでは、扇子を使った「おじぎ」から始まり、 「すり足」「女歩き」と基本動作の後、ひらひらと舞う桜の花びらを腰のひねりを入れて愛でる動きを行った。日舞とは関係のないポップスやアニメ映画の音楽などをBGMに使い、ダンスのレッスンのようなリズミカルな指導。最後は「おじぎ」から桜を愛でるまでの一連の動きを続けて練習した。

 都内で和服を扱う仕事をしている参加者の一人は「物だけでなく、着物を着たときの所作も大切だと思って」と話す。横須賀からバスで来た8歳の女児の母親は「もともと宝塚が好きなので、タカラジェンヌに教われることは魅力。娘も一緒に習ったこともある。教わった所作を日常にも生かすことができる」と楽しそうに話した。

 夫はプロセーラー。その仕事のために初めて逗子で暮らすことになった。子育てをするには自然があっていい環境という。3月には逗子市の親子イベントで、子ども向けに和美道を教えた。

 宝塚をはじめ、厳しい芸能の世界を歩んできたはんなさんは「日舞は足腰が鍛えられ、さらに女性らしい、しなやかな動きが身に付く」「昔の日本人が、言葉でははっきり言えない内に秘めた想い、恋心などを動きで表現している世界なので、お稽古を続けていくと、自然に日常のふとした動きまで美しくなっていることに気が付くと思う」「婚活中の女性からワンランク上の魅力をプラスしたいなと思っているマダムまで、たくさんの人に和美道の世界を体感してもらい、生活に活かしていただきたい」と話し、最後に「日舞は女性を一番美しく見せてくれるエッセンスの宝庫」とまとめた。

 キリガヤでの5月のレッスンは、22日11時30分~。費用(1回・60分)は、一般=4,000円、学生=3,000円(初回体験2,500円)。

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