逗子市前教育長の村松雅さんが中心となり5月4日、新型コロナウイルス感染予防のため休校中の児童に向け、パソコンやタブレットの寄付、ネット環境のある場所の提供などを取りまとめる「逗子の子どもネット環境サポートプロジェクト」を立ち上げた。
村松さんは「各学校はホームページなどで子どもたちに学習情報を提供したり、無料で利用できる学習支援サイトの紹介をしたりしている。しかし、それらを利用するためのネット環境が十分でない家庭もあるので、市民の立場で子ども・保護者・学校・教育委員会を応援しようと思って呼び掛けている。教育長とも連絡しながらの活動で、私たちは学校と家庭の橋渡しができれば」と話す。
具体的なサポート内容は3つ。「市民からパソコンやタブレット、充電ケーブル・電源アダプターなどの寄付の受け付け」「寄付された物品の清掃・運搬・整理分類と端末のセットアップ、基本アプリのインストールなどの作業」「ネットに接続できる環境(場所)の情報収集と案内」。整備した端末機器の提供先は、教育委員会・学校と相談して決定する予定で、原則として本年度末までの貸与を想定している。
今年3月末まで教育長を務めていた村松さんは在職中に新型コロナウイルス感染予防とは別の理由で学校の事務職員同士がオンラインで会議をする準備をしていたという。「ネット環境について学校がどんな状況にあるかを知っていたこともあり、情報を受け取る側の家庭ではどうだろうかと個人のフェイスブックで4月4日5日に『新担任と子どもたちの大切な出会いのこの時期に、今ある環境でオンライン朝(帰り・夜)の会ができないか』というアンケートをしてみた。逗子市限定ではなかったが、336件の回答をもらい、いろいろなご意見をいただいた。そういう中でまずできることはネット環境を整えることの応援ではないかということになった」と話し、「多くの方にプロジェクトの案内をシェアしていただき、作業のサポーターは集まり始めている。パソコンなどの寄付はもう一息お願いしたい」と呼び掛ける。