葉山町会計課職員の小曽根亮さんが11月2日、「2019 WPA 世界パラ陸上競技選手権大会」のやり投げ競技に日本代表選手として出場するため会場のアラブ首長国連邦・ドバイに向け日本を出発する。
葉山町役場会計課で仕事をしている投てき競技日本代表選手の小曽根亮さん
小曽根さんは2006(平成18)年、大学4年生の時に脊髄を損傷。腹部から下を動かせない両下肢体幹機能障害を負い、リハビリに取り組んだ。小曽根さんは「リハビリの先生から砲丸投げを教わり、すぐに大会で記録を出した。円盤投げは、もともと野球をやっていたので、バットのスイングに似ているせいか、これも記録が伸びた」と振り返る。
2018(平成30)年10月、障がい者スポーツ総合大会、アジアパラ大会に投てき3種目で出場した小曽根さんは、やり投げで自身の持つ日本記録を更新し、4位入賞を果たした。現在、小曽根さんのやり投げ競技世界ランキングは13位。
葉山町役場には2018(平成30)年4月から週4日、非常勤職員として働いている。「フルタイムで働いていたが、もっと競技に打ち込める時間を作りたいと思い、職場を探していた。葉山は母の実家があり、なじみ深い場所なので希望した。住まいと練習場所は横浜」と話す。
小曽根さんは10月31日、山梨崇仁葉山町長に「この大会のテーマは東京2020パラリンピック出場へつなげるということ。そのために自己ベストを更新して、世界ランキングを上げたい」との決意表明を行った。
「世界に行くと、大人と中学生くらい体格が違う。得意とする円盤投げは体格の差があってもパワーで立ち向かえたが、やり投げは、やりが軽いのでそうはいかない。それでも8位くらいは目指したい」と小曽根さん。山梨葉山町長は「町のみんなで応援している。ドバイは一番行きたい国の一つ、上手にドバイでリフレッシュもしながら記録を更新してほしい」とエールを送る。
大会には122カ所の国と地域から約1400人が出場し、日本からは44人の代表選手が出場する。やり投げ競技は11月13日に行われる。