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逗子の木版画家、高橋幸子さんの2020年カレンダー 題材はわらべ歌と花鳥風月

2020年のカレンダー。2種類のうちの1つ「わらべ歌」版

2020年のカレンダー。2種類のうちの1つ「わらべ歌」版

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 逗子の木版画家、高橋幸子さんの2020年のカレンダーが完成し、逗子市内では10月10日に販売が始まった。

高橋幸子さん。逗子の自宅兼工房で。手にしている作品は「花時計」

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 逗子で生まれ育った高橋さんは周辺の自然、主に花鳥風月を題材に温かみのある作風で「こころの版画家」とも呼ばれ、全国各地で展覧会も行っている。月刊誌「かまくら春秋」の表紙も20年以上、手掛けている。父は、彫刻界で「木彫の鬼才」と呼ばれた故・高橋英吉さん。31歳でガダルカナルで戦死し、「ガダルカナル島日本平和公苑」には出身地、宮城県石巻市が寄贈した英吉さんの作品、ブロンズ像「潮音」が建立されている。

 高校1年の時、美術部に入部した高橋さんは「年賀状作りで初めて木版に触れ、面白くてこれをずっとやっていきたいと思った」と振り返る。英吉さんの残した作品やデッサンを見て、「父のような立体の作品はできないけれど、平面ならできる」と思い、独学で作風を編み出していく。仕事になったのは、横浜の百貨店のホビー売り場の販売員として、版画を作るコーナーを担当した時。「開店と同時に行列ができるようになったが、店の売り上げにはつながらなかったので、辞めて、逗子の自宅に工房を構えた」と話す。同時に鎌倉で始めた教室は40年余りがたち、現在までずっと通い続ける人もいる。

 カレンダーはNPO法人「逗子の文化をつなぎ広め深める会」の依頼で2008(平成20)年に作ったことが始まり。2010年版では逗子の景勝地と民話を題材にした「逗子メルヘン八景」が好評を得た。東日本大震災後は父の故郷ということもあり、被災地にカレンダーの寄贈もしている。

 2020年版はこれまでの「わらべ歌」と「四季折々」をテーマに描いた作品をカレンダーにまとめた。「わらべ歌」は2カ月ごとで「ふじの山」の表紙で始まり、「早春賦」「おぼろ月夜」「春の小川」と続く。四季折々、1月ごとに作品が添えられたバージョンは季節の草花と共に、擬人化された猫やカエル、ウサギなどの動物が登場する。

 定価は1,000円(税別)。直営店舗は「高橋幸子 木版画 show place すぺ~す2.79」(港区虎ノ門3、TEL 03-3434-3738)。逗子市内では、「こだわりの道具と雑貨の店『紡氣(つむぎ)』」(逗子市逗子5)の店頭と通販サイトで販売中。

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