葉山の森戸海岸沿いにある老舗中国料理店「海狼」で、4月27日からゴールデンウイーク限定のコースが提供される。
同店の前身は葉山御用邸が完工した1894(明治27)年に、後藤新平邸宅跡地に創建された老舗旅館「かぎ家」。その後、1978(昭和53)年に中国料理店となり、2017年に村松由紀桂さんが代表を受け継いだ。
村松さんは「本場の点心を提供したい」と昨年、この道50年という香港出身の点心師、カン利華さん(カンは廣におおざと)を料理長に招いた。カンさんは、中国国内最大規模の5つ星ホテル「広州ガーデンホテル」開業とともにレストランに勤務し、その後、香港聘珍楼などで経験を積み、1991年来日。滑らかな杏仁(あんにん)豆腐を日本で広めた一人はカンさんという。
村松さんは「彼の作る点心は芸術作品のよう。体にも心にも優しい料理を食べて喜んでもらいたいというコンセプトに合っている。いつも質のぶれない料理を作りだす腕前は点心道と呼びたいほど」と話す。
「改元を葉山の皆さんで祝いたい」と企画した限定コースの名前は新元号にちなんで「嘉辰令月」「和魂漢才」。祝いの席には欠かせないフカヒレも盛り込んだ。
「嘉辰令月」(4,000円)は前菜5種、フカヒレスープ、点心、魚料理、肉料理、チャーハン、デザート。「和魂漢才」(7,000円)は前菜7種、フカヒレ姿煮、点心、魚料理、肉料理、チャーハン、デザート。さらに国産サーロイン牛のステーキなどを加えた「海狼」(1万円)も用意する(価格は全て税・サービス料別)。
クリスタルマジシャンのミシェルさんが各テーブルを回るジャグリングショーも展開する。
予約も受け付ける。限定メニューは5月6日まで。