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逗子の漁師に伝わる雑煮を再現 古民家リノベ貸しキッチン「逗子ののせ」で

逗子の小坪の漁師に伝わる雑煮には干したタコが入る

逗子の小坪の漁師に伝わる雑煮には干したタコが入る

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 逗子に新しくオープンした貸しキッチン「逗子ののせ」(逗子市逗子2)で12月2日、小坪漁港の漁師に伝わる雑煮を再現するイベントが行われた。

アイランドキッチンで雑煮の試作

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 「逗子ののせ」は、逗子市と鎌倉市の市境の山に1965(昭和40)年に完成した亀が岡団地に暮らす藤本信男さん千里さん一家が家族で始めた。平地にある便のいい家で、家族や親戚がゆっくり集まれる場所を求め、物件を探し、京急新逗子駅そばの古民家をリノベーションした。

 妻の千里さんは、食に関することに長く関わってきたこともあり、皆で囲めるアイランドキッチンを取り入れた。県外から越してきて地元の人たちとのつながりをつくりたいと考えていた嫁の由紀子さんは「お義母さんから料理も教えていただきたかったし、お義母さんのネットワークも交えて多世代で交流ができる場にできたらと思った。お義父さんと主人の協力もあり、事業として『貸しキッチン』をしてみようということになった」と話す。

 千里さんは「季節の料理をここで作ってみようと考えたとき、逗子の伝統的な雑煮って何かしらということになり、リサーチした。小坪の漁師さんと沼間に昔から住む人にたどり着いた」と言い、「浜の雑煮、おかの雑煮を作る会」を設けた。

 イベントに向けて、試作が行われた。浜の雑煮の特徴は、乾燥したタコ「張りだこ」を蒸して戻していれること。味付けはしょうゆベース。おかの雑煮はかつおと昆布のだしで薄口、肉類は入れず、油揚げと青物野菜を入れる。餅、大根・ニンジン・里芋は共通。

 小坪の漁師によると、「タコを入れる雑煮は漁師に伝わっているもので、小坪でも漁師以外は知らないと思う。中にはサザエを入れてだしを取っている家もある。干したタコは炙(あぶ)ってするめのようにしても食べる」と話す。

 アイランドキッチンのほか、8畳の和室、バーベキューができる広い庭も用意。レンタル料は1時間2,000円。

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