
「夏みかん収穫祭」が3月2日、葉山町福祉文化会館(葉山町堀内)のロータリーと大会議室で開催され、ポカポカ陽気の中、来場者がピクニック気分で夏ミカンメニューを味わった。
2021年、町内各所に実る取り切れない夏ミカンの収穫の手伝いをしながら後世に残していきたいと町民が始めた「葉山夏ミカンプロジェクト」が主催した。レシピコンテストを行ったり、学校給食に取り入れてもらえるよう町教育委員会に提案したりするなどの活動を続けている。収穫祭は2年目で、多くの町民と共に夏ミカンを楽しみたいと、町内飲食店などの協力を得て開いている。
出店者はイベントに合わせ、夏ミカンを使ったメニューを開発。老舗「日影茶屋」は「くず餅」「ようかん」「最中」を、クラフトビール醸造・ビアレストラン「Brewstars Yacht Club」はホットビールを提供。そのほか、パン、ドーナツ、ドレッシング、マヨネーズ、タルト、ポン酢、コンニャク、ワイン、ココナツカレーなど。
昨年は1年目ということだったが、予想以上に多くの来場者が訪れ、ほとんどの出店者が1~2時間で売り切ってしまった。2年目となる今回は2倍近い品数を準備してきたというが、パン店「earth7716factory」「アフロパン」や菓子店「zocalosweets」などは昼には完売した。
本部ではワークショップ「苗を作ろう」を行い、子どもたちが種の皮をむいて脱脂綿の上に並べ、持ち帰った。親の「何年後に実がなるか」との質問に、スタッフは「子どもたちが大きくなる頃には」と笑顔で答えていた。
12時からは、町内各所から寄付してもらった夏ミカンの実を無料配布した。町外からの参加者も多く、長い列ができた。プロジェクトメンバーの一人は「これからも葉山町が上皇陛下ご成婚記念に町民に配られた夏ミカンの記念樹が大事にされてきた歴史も含め、伝えていきたい」と話す。