市民団体「逗子の文学を学び広める会」が5月16日、逗子・新宿にゆかりのある文人の足跡をたどる「文学散歩」を行う。
逗子ゆかりの作家、文学に関心のある市民が集まり、2022年秋に活動を始めた同会は「逗子ゆかりの文学年表」をネット上で作成し、管理運用している。
逗子は1889(明治 22)年、横須賀線開通を機に保養地や別荘地として開け始めた。徳冨蘆花、国木田独歩、泉鏡花など後に文豪と呼ばれる作家たちが執筆活動をしていた。芥川賞・直木賞を受賞したゆかりの作品(作家)は合わせて14を数える。同会代表の東海邦彦さんは「実際に暮らしていた面影は多くないが、今回は芥川龍之介や石原慎太郎、伊集院静など海岸沿いの別荘地、新宿地区に自邸を設けて暮らしていた作家などの足跡を実際にたどって紹介したいと思い企画した」と話す。
ガイドは「逗子吾妻鏡研究会」代表や逗子市文化財保護委員などを担い、「都市周縁の地域史-逗子の1500年-」(第一法規出版)などの著書もある伊藤一美さんが務める。
コースは、徳富蘇峰が両親のために建てた「老龍庵」のそば、富士見橋をスタートし、作家らが滞在した旅館「養神亭」跡、里見弴が借りていた家の辺り、江藤淳、伊集院静などが利用した「旧なぎさホテル」跡、大杉栄が搬送された「旧千葉病院」跡など15カ所を巡る。
ゲスト参加者として、1941(昭和16)年に「長江デルタ」で芥川賞を受賞し、その後、逗子で暮らしていた多田裕計の次女も同行する。東海さんは「同様に逗子にいた芥川賞作家、堀田善衛家の子どもたちとも交流があったそうで、当時の暮らしぶりなども話していただけるのでは」と期待する。
集合時間は9時30分。参加費は500円。定員は先着20人。申し込みはメールで受け付ける。