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国登録有形文化財「旧東伏見宮葉山別邸」、改修終えお披露目 宿泊も可能

改修工事を終えた旧東伏見宮葉山別邸

改修工事を終えた旧東伏見宮葉山別邸

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 葉山町にある国登録有形文化財「旧東伏見宮葉山別邸」(葉山町堀内)の改修工事が終わり、6月22日、関係者、投資家、寄付者らを招き、お披露目された。

オープニングセレモニーでのテープカット(提供=エンジョイワークス )

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 同町には皇族や華族、文化人たちの別荘が500棟近くあったが、関東大震災や戦後の開発によって少なくなり、同別邸は唯一現存する皇族の別荘となった。戦後すぐにイエズス孝女会に維持管理を託し、修道院として利用されていたが、約110年がたち、老朽化もあり維持が難しくなっていた。

 昨年7月、地元住民や建築の識者、まちづくり団体関係者などにより一般社団法人「La Casa Blanca(ラ・カサブランカ) Hayama」が発足。改修と利活用に向けて、地域を巻き込んだ活動が始まった。今回、観光庁の助成金(6,000万円)のほか、地元住民らからの寄付(300万円)のほか、エンジョイワークスが運営する地域活性化クラウドファンディング「ハロー!RENOVATION」を活用しての出資(9,800万円)で工事費や設計関連、家具入れ替えなどの資金を調達した。

 同法人代表理事で建築家の丸谷博男さんは「全国の洋館を見て回り参考にした。国の有形文化財に登録されているので手を付けられない部分もあったが、居心地よく過ごしてもらえるよう内観の良さを邪魔せず、床下にパネルを入れ、冷暖房はしっかり取り組んだ」と説明。地元の沼田工務店の沼田宏之社長は「宿泊も可能なので、傷みの多かった水回りにはかなり手を入れた。葉山の自然の中でゆっくり過ごしてもらえたら」と利用を呼びかける。

 利用には会員登録が必要。入会金は個人=3,300円、法人=1万1,000円。一棟貸しで、料金は、一日利用=20万2,000円、宿泊利用=25万3,000円(平日)、27万5,000円(土曜・日曜・祝日・祝前日)。

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