
葉山在住の写真家、ブルース・オズボーンさんの写真展「NATURE CALLS(ネイチャー・コールズ) in HAYAMA」が現在、葉山まちづくり協会まちづくり館(葉山町堀内)ギャラリーで開催されている。
1980(昭和55)年にアメリカから来日し、2003(平成15)年に葉山に移住したオズボーンさん夫婦は、海岸を散歩しながら、空き缶やプラごみ、乾電池の残骸や100円ライターなどのごみと出合う。オズボーンさんは「最初はごみの鮮やかな色や形に魅了され、集めた。そのうちに環境問題を意識するようになり、直面しているこの危機への私なりの応答がネイチャー・コールズだった。未来へ向け、自然との関係を見つめ直すための呼びかけ」と話す。
会場では、夫婦が海岸で拾ったごみを種類別に入れたガラス瓶も並べ、そのごみを使ったアート作品の写真と、葉山の海の写真を展示している。「人間が使っていた物が役割を終え、流れ着いた。何かを伝えに来てくれたように思え、ごみをごみと思えず、ラスト soul(魂)と感じる」とオズボーンさん。「大好きな葉山の海がいつまでもきれいであってほしい、ごみの課題に向き合うきっかけになれば」とも。
きれいだと思って拾い始めたごみと同様に、オズボーンさんが2003(平成15)年から取り組んできた活動が「親子の日」。パンクバンド「アナーキー」のボーカル、仲野茂さんを撮影する時に、「親の顔が見てみたい」と思って母親を呼んで、親子で撮ったのが始まり。7月第4日曜日を「親子の日」として提唱し、親子の写真を撮り続けている。
オズボーンさんは「親子の問題もいろいろあると思うが、ごみの課題と同様、問題を解決するために写真を撮るのではなく、親子で撮った楽しい時間の記憶が宝物になれば」と思いを込める。今年も7月に葉山の海で撮影会を予定している。
開催時間は10時~17時30分。観覧無料。6月29日まで(6月23日は休館)。