
自動運転バスの実証運行が湘南国際村内で2月23日~26日の4日間行われ、約100人(乗車率約80%)が体験した。
ファミリーマートM・Y湘南国際村店を起点とし、村内約2.6キロを30分ほどかけて周回する循環コースを1日5便運行。同地域活性化のために神奈川県が主催した。
実証運行に使う車種はTAJIMA-NAO-8J改造車両で、シートは4列、乗客の定員は6人。歩行者や車、信号などを確認するカメラやセンサーを備え、車内には遠隔コントロールセンターとつないだモニターを設置。「自動運転レベル2(運転手、補助者が座り、監視・安全を確保する)」で運行した。
コースはほぼ住宅地ということもあり、最高速度は時速25キロだが、今回は10~15キロで走行し、停車中の車を追い越す場合など必要に応じて手動運転に切り替え、安全を最優先に行った。
遠隔コントロールセンターは、村内の湘南国際村センター(葉山町上山口)のラウンジリーフに設けた。車内とやり取りができ、バスが決められたコースから外れないかどうかを見守った。運行を担う京浜急行バスの担当者は「自動運転バスは有資格者でなくても運転できるが、コントロールセンターで見守る人が必要。今後、運行していくためには地域の理解と協力が得られることが大切」と話す。
参加した地域の男性は「課題はいろいろあるかもしれないが、実際にこうして住民が体験して、理解を深めていくことが必要。バスもタクシーも運転手が減っている時代だから」と期待を寄せる。