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造形教室「アート葉山」、かながわ子ども・子育て支援奨励賞受賞

「アート葉山」を運営している杉野三千代さん。「多機能型事業所hanto」の作品ギャラリーで

「アート葉山」を運営している杉野三千代さん。「多機能型事業所hanto」の作品ギャラリーで

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 造形教室「アート葉山」(葉山町堀内)が「かながわ子ども・子育て支援奨励賞」を受賞し、1月20日、神奈川県庁で授賞式に臨んだ。

「アート葉山」の活動場所は多機能型事業所「hanto」(葉山町堀内)

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 18回目を迎える同賞は、神奈川県が自主的な子ども・子育て支援活動の活性化と県民の機運の醸成を図るため、子ども・子育て支援活動のモデルとなる活動を表彰する制度。今回は46件の応募があり、大賞のほか、奨励賞6件などが選ばれた。

 「アート葉山」を立ち上げた杉野三千代さんは「最初は障害がある娘を造形教室に通わせる保護者だった。その教室を続けるために25年前に始まった」と振り返る。「最初は子どもたちのための『キッズ・アート葉山』だったが、80代の女性に通いたいと言われ、年齢の制限もなくし、『アート葉山』にした。アート作品を作っている時には年齢も障害も関係なく、互いの良さを認め合い、教え合い、褒め合って居心地のいい場所になっている」という。審査委員からも「25年間地道に活動を続け、自然な形で交流と相互理解が生まれている」と講評を得た。

 当初は一色会館で行っていたが、2022年3月に多機能型事業所「hanto」(葉山町堀内)を夫の仁さんと開所し、造形教室と併設した就労継続支援B型と生活介護を始めた。造形教室は月2回、講師を招いて開いている。

 同教室の作品は事業所の活動として仕上げ、販売している。2年前に出会った「ドレスアンレーヴ」(東京都港区)の新出美紀さんが同作品と活動に共鳴し、コラボレーション商品を製作、1月24日にお披露目した。バッグのスカーフやチャームにデザインをあしらう。

 杉野さんは「障害の有無や年齢を超えた交流の場所になっている。私たち夫婦は70代なので、この場所が続くよう後継者を探したい。造形教室はどなたでも参加できるし作品は購入できる。興味のある方は連絡いただければ」と呼びかける。

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